今日のAI時代において、企業が何より注視すべきなのは、顧客の期待と組織が提供する価値との間に生じる「体験のギャップ」です。このギャップは現在、急速に広がっています。現場の対応力を超えたペースで顧客や従業員の期待が高まる中、寄せられた声を迅速かつ実効性のあるアクションへ転換できない組織は、変化の波に取り残されてしまいます。
エクスペリエンスエージェント™は、まさにこの「体験のギャップ」を埋めるために開発されました。顧客や従業員の反応を逃さず捉えて機会損失を防ぎ、確実な成果へとつなげます。5つの組織における活用事例をご覧ください。
1. 顧客の不安を解消し、顧客離れを未然に防止 — TruGreen
北米最大の芝生管理会社であるTruGreenは、顧客の定着率が業界平均より10ポイント下回る、もしくはそれ以下であるという課題を抱えており、その本当の原因を把握できていませんでした。手作業で集計していた解約理由は「価格」でした。しかし、クアルトリクスを導入してあらゆるチャネルから寄せられる声に耳を傾けた結果、真の課題が浮き彫りになりました。顧客は「料金に見合ったサービスを受けていない」と不満を感じていたのです。
そこで同社は、サービス終了後のアンケートフローにエクスペリエンスエージェントを導入しました。サービスの内容や実施時期、現地の天候に応じて個別最適化したアドバイスその場で提供するようにし、必要な場合のみ人間の担当者に引き継ぎます。この仕組みを導入してわずか1週間で、顧客からの不満や懸念の51%が自動で解消され、上位部署への報告件数は30%以上減少しました。 以降、TruGreenでは顧客の定着率が4ポイント改善したほか、従業員エンゲージメントが20ポイント、従業員の定着率も40%も向上し、顧客満足度スコアは4から34へと上昇しました。5年間で推定5億ドル(約750億円)の収益増に相当する成果です。
2. 査定価格への疑問をその場で解消し、売り手の離脱を未然に防止
信頼を強みに事業を展開してきたある大手高級リユースブランドは、査定価格が売り手の期待を下回った際の迅速な対応が大きな課題となっていました。「なぜこの金額なのか」「どのような基準で査定額を算出しているのか」といった質問にその場で回答できなければ、売り手はすぐに離れていってしまうからです。
そこで同社は、査定価格に関する質問にリアルタイムで対応するエクスペリエンスエージェントを導入しました。価格設定の根拠や評価に影響を与えた要因を丁寧に説明することで、人手をかけることなく、売り手に高い納得感と安心感を提供できるようになりました。
3. 事務的ではない丁寧な対応で難しい苦情を解決 ― Stanford Health Care
Stanford Health Care では、診療後に寄せられるさまざまな苦情(請求に関する異議や不当な扱いに関するクレームなど)に対し、的確かつ慎重に対応する必要がありました。標準化されたプロセスがなければ、対応の遅延や誤った処理を引き起こすおそれがあります。
そこで、対応業務が増加しても患者との信頼関係と質の高いサービスを維持できるよう、エクスペリエンスエージェントを導入しました。AIが苦情の緊急度や内容を判断して適切な担当者へ振り分け、最適な定型文をベースにした回答文案を自動作成します。担当者はその内容を確認して返信するだけで済むため、すべての事案でより迅速かつ高い精度で処理できるようになりました。
4. 住民が必要な行政サービスへスムーズにアクセスできる環境を整備
ある中規模自治体の職員は、「ウェブサイトで基本的な情報が見つからない」という住民からの電話対応に追われ、より複雑で高度な支援を必要とする相談への対応に十分な時間を割けずにいました。
現在では、ウェブサイト上で助けを必要とする住民がいればエクスペリエンスエージェントが検知し、その場で介入して適切な回答へ誘導します。これにより、職員はより付加価値の高い業務へ集中できるようになりました。
5. 診察予約をリアルタイムで支援し、患者の離脱を防止 ― Community Health Network
Community Health Networkは、オンライン予約の入力項目が分かりにくく、患者が予約を途中で諦めてしまうことが課題となっていました。予約ができなければ、患者は必要な医療やサポートが受けることができません。
そこで同院では、エクスペリエンスエージェントを活用して、予約サイトで患者が離脱してしまうパターンを特定し、予約状況に応じたリアルタイムのサポートを提供するようにしました。このように、手続きを進める中で特につまずきやすい場面にAIアシスタントを組み込む手法は大きな成果を上げています。患者は最初のやり取りから「親身に対応されている」と実感できるようになり、患者の満足度や定着率の向上につながっています。さらに、丁寧なコミュニケーションで予約確認で当日のキャンセルや無断キャンセルを防ぎ、貴重な診療枠と医師のスケジュールを守ることにも貢献しています。