マスターカード ✖️ クアルトリクス
マスターカード ✖️ クアルトリクス
社内で業界の専門家としての地位を確立
データのサイロ化は一貫性に欠ける体験や質の低いインサイトの原因となり、顧客中心の組織を目指す取り組みを妨げます。データの一元管理が優れた顧客体験(CX)の基盤となることは周知の事実ですが、大企業であるほどサイロを解消するのは困難です。
機会をとらえ、一貫性を確保し、組織全体でCXを一元管理
マスターカードのカスタマーインサイトチームは、潜在的な機会を認識していたものの、それを活かすのは困難だと感じていました。データやインサイトが社内で複数のチームに分散し、CX(顧客体験)の向上を図る取り組みも部門ごとに進められていたからです。
同チームが目指していたのは、CXを一元管理するソリューションを導入することで、部門間の連携を強化し、顧客にとっての「真実の瞬間」を見極め、セルフサービスを推進し、顧客満足度に主眼を置いた企業文化を育むことでした。そこで選ばれたのがクアルトリクスです。
カスタマーインテリジェンス部門のトップ、ショネル・プライス氏は次のように語っています。「これまでも顧客体験(CX)の施策はありましたが、部門ごとに運営されていました。全員で検討した結果、CXの一元管理が先に進むためのカギであることに気付き、クアルトリクスの導入を決断しました」
土台を固める
成功の礎となるのは、部門やチームの枠を超えた連携、そして明確なCX戦略です。カスタマーインサイトチームは、この基礎の部分からスタートすべきだと認識していました。
同チームはさまざまなステークホルダーのニーズに応えるために、カスタマージャーニーマップを作成し、B2BとB2Cの双方にとって重要な瞬間を特定する必要がありました。
B2B分野では、カスタマーサービス、実装、展開の各チームを支援するソリューションを組み込みました。その一環として問題解決プロセスを改善し、セルフサービスポータル(Mastercard Connect)の機能を強化したうえで、各チームをサポートする社内リソースハブと全社的なダッシュボードを整備し、顧客のフィードバックを常に最優先するための体制も整えました。
B2C分野では、クアルトリクスを活用してサードパーティーのベンダーから連絡先情報を自動的に取得できるため、新たなAPIを設定する必要がありません。これによってベンダーのオンボーディングをスピードアップし、データ品質を大幅に向上させることができました。また、会員登録時のアンケートを統合することで、顧客側の手続きを簡素化し、コンタクトセンターの負担も軽減しました。顧客フィードバックを集約したダッシュボードを各チームが参照し、うまくいっている点と改善すべき点を確認することもできます。
CXを中心とした企業文化の創出
カスタマーインサイトチームの主な指標は、総合的な顧客満足度(OSAT)スコアとカスタマーエフォートスコアの2つであり、それらの意味を全員に理解してもらう必要がありました。
そのための取り組みで大きな部分を占めたのは、ショネル・プライス氏が言うところの「小さな一歩」です。これは、用語から目的、採用したテクノロジーまで、CX施策の内容を主要チームに詳しく説明する作業でした。
カスタマーインサイトチームは、社内中の主なステークホルダーやパートナーと密接に連携することでカスタマーサクセスを再定義していき、その取り組みは実を結ぶ結果となりました。
OSATスコアが全体的に向上するにつれ、CX施策の導入率も飛躍的に向上し、目標や戦略の指針として全社的に活用されるようになりました。そして、カスタマーインサイトチームは毎年一定の割合でOSATを向上させるという目標を設定しました。
さらに、商品、マーケティング、カスタマーサービスの各チームがCX施策のインサイトを活用して、新商品の開発や既存商品の改良を効率的に進め、最終的に顧客の期待以上の結果を出すことができました。
CX戦略を推進するカスタマーインサイトチームの取り組みは、まさに革新的でした。テクノロジー、文化、プロセスの面でオペレーションのあり方を見直し、顧客とチームの双方にとって優れた成果をもたらしました。
マスターカードはあらゆる活動を通じて顧客中心の姿勢を貫いてきました。クアルトリクスのプラットフォームを活用することで、今後もそのビジョンを追求していきます。
マスターカードでの導入効果
マスターカードでの導入効果
請求に関する総合的な顧客満足度(OSAT)の向上率
Mastercard ConnectによるOSATの向上率
過去5年間でクアルトリクスの導入率は飛躍的に向上し、当チームはマスターカード社内で業界の専門家として知られるようになりました。いまやクアルトリクスは、アンケートを迅速に実施し、顧客のフィードバックを把握すべき場合に誰もが活用するツールになっています。
Shonelle Price
Vice President
Mastercard