従業員エンゲージメントアンケート:どのような質問をすべきか?その理由も解説

Mar 5, 2025

従業員エンゲージメントを向上させながら離職率を低下させる方法を知りたいですか?それなら、直接その源である従業員に聞いてみるのが一番です。ここでは、従業員エンゲージメントアンケートを作成するためのヒント、質問すべき内容、そしてすぐに始めるためのチェックリストをご紹介します。

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Two women smiling and looking together at a laptop screen in an office setting.

会社の財務状況は過去最高水準ですが、各企業では複数の従業員が退職届を提出したという話が聞こえてきます。一体、何が起こっているのでしょうか?前回の従業員アンケート(2020年のものですが)では、問題の兆候や従業員の退職計画を示すものは何もありませんでした。それでも、士気は低下しています。もし、従業員が仕事についてどう感じているかを聞く方法があれば…どれだけ企業は救われるでしょうか。

そこで、出番となるのが従業員エンゲージメントアンケートです。これは、特定の時点での従業員の感情を評価し、データを収集し、実行可能な洞察を実装するための包括的なツールです。

もちろん、士気の低下やリーダーシップの変更を待たなくても、組織の状況を把握したいものです。ますます多くの組織が、従業員の考えを尋ねるために定期的な間隔で従業員とコミュニケーションを取っています。調査頻度を年1回から半期ごと、四半期ごと、または月次へと高めている組織が増えています。  

従業員エンゲージメントアンケートを設計したことがなくてもご安心ください。ここでは従業員エンゲージメントの作成方法や作成のポイントをわかりやすく段階的にご紹介します。

従業員エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントとは、従業員が組織の目標達成を支援するために、どのように考え、感じ、行動するかを表したものです。従業員エンゲージメントアンケートは、従業員のエンゲージメントを測定し、そのデータを分析して、従業員エンゲージメントのレベル向上のための対策を取ることを目的としています。

従業員エンゲージメント:統計データ

GallupのState of the Global Workplace(世界の職場の現状)の報告書によると、2020年に世界中の労働力の20%がエンゲージメントを感じていたとされています。これは2019年の22%から減少(COVID-19パンデミックが原因)しましたが、2009年の12%と比べると大幅に改善されました。

しかし、改善の有無に関わらず、世界中の従業員の80%が職場でエンゲージメントを感じていないこともわかっています。従業員のエンゲージメント低下は、ビジネスパフォーマンス、人材定着率、職場文化に悪影響を及ぼすため、組織が生産性と競争力を維持するためにも、この問題に対処することが重要です。

従業員エンゲージメントが高い企業は、生産性が21%高く、利益率が22%高く、顧客評価が10%高いです。また、欠勤、事故、品質不良などのネガティブなビジネス結果も少なくなっています。

従業員エンゲージメントアンケートはなぜ重要?

従業員エンゲージメントアンケートを実施する必要がある4つの理由:

  • 従業員エンゲージメント度を測定するため:従業員がどれほど幸せで、興味を持ち、熱意を持っているか、そしてその要因は何なのか(またはそうでないのか)を把握する。
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  • 従業員に発言権を与えるため:従業員が問題や企業文化についてコメントし、提案や意見出し、自分の意見が聞かれていると実感できるようにする。
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  • エンゲージメントを高めるため:従業員の満足度は高いかもしれないが、改善の余地は常にある。従業員フィードバックによって、その経験のギャップが、どんなに小さなものであっても、どこにあるかを把握できる。
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  • 事業成長を促進するため:従業員エンゲージメントアンケートのフィードバックを、事業において改善が必要な領域を特定するために利用する。
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従業員エンゲージメントアンケートを段階的に実施する

1. アンケート設計から始める

効果的な従業員エンゲージメントアンケートを設計するには、最良の結果とデータを取得に向けて慎重な検討が必要です。まず、アンケートの構造をシンプルで直感的なものに保つようにします。また、従業員は質問への回答方法を理解し、管理者はレポートの読み方を理解しておく必要もあるでしょう。この段階では、できるだけ多くの従業員がエンゲージメントアンケートの結果を理解し、行動に移すことを目指します。

アンケート設計を始める前に大切なその他のポイント:

  1. 誰の意見を反映させるか、誰の意見を反映させないかを決定する(なぜ相談しないのかを説明し、期待を管理する)
  2. 最初から明確な期限と納期を設定する  
  3. 参加者に、期限内に回答できない場合は事前に連絡してもらうように依頼し、必要に応じて他の担当者を割り当てる  
  4. 最終承認を担当する人物を明確にし、承認プロセスに関わる全員に「最終承認」とは「最終決定」であることを明確にする  
  5. あれば良い」質問と「必須」質問を区別する  
  6. 委員会による従業員エンゲージメントアンケートの設計を避ける

2. 従業員への質問を考案する

従業員エンゲージメントアンケートは、組織の問題を解決するだけでなく、エンゲージメントの高い従業員から見て、組織が正しく行っていることを指摘する役割も果たす必要があります。そのためにも、質問が従業員のエクスペリエンスに関する有用なインサイトをもたらすことを理解しておきましょう。

従業員エンゲージメントアンケートの質問をどう作成すべきか、心配する必要はありません。ここで知っておきたいのは、自社で従業員エンゲージメントアンケートを設計するメリットは、特定のモデルに合わせるよう質問の形式を強制されない点です。ぜひ、すべての質問を組織に100%関連性のある内容に設計し、より短く、理解しやすい質問にまとめましょう。  

次の3つの領域をカバーする質問を作成します:

従業員エンゲージメント

これらの質問はアンケートの一番最初に配置され、以下の項目を測定します。離職意向、仕事への関与度、自主的な努力、会社への誇り、組織を推薦する意欲などがあります。

コアテーマ

従業員のエンゲージメントに影響を与える(または阻害する)条件について尋ねます。具体的には、自律性や権限委譲、キャリアの進展、協働、コミュニケーション、リーダーシップ、承認、リソース、戦略、管理層の支援、研修育成に関する質問が含まれます。

追加のテーマ

会社の状況や市場動向に応じて、追加のトピックを尋ねます。当社の従業員エンゲージメントアンケートテンプレートには、追加で含められるいくつかのトピックが用意されています。ただし、すべてを盛り込むのではなく、関連性がある場合のみ質問するようにし、アンケートが過度に複雑にならないように注意してください。

3. 測定したいテーマを特定する

測定したいテーマを特定し、そのテーマをサポートする従業員エンゲージメントアンケートの質問を作成します。目安として、従業員体験に関連する質問を30~50問程度挙げておきましょう。また、年齢、性別、職業、収入といった統計的な情報を入力する項目も忘れないようにしてください。

カテゴリー 説明
自律性/エンパワーメント 従業員は自分の役割において権限を与えられ、業務の中で革新を起こすことができていますか?
キャリアアップ 社内で成長し、スキルを伸ばす機会はありますか?
コラボレーション(協働) 障壁や対立なく、他のチームや同僚と円滑に協力できていますか?
コミュニケーション 会社の動向について十分な情報を得られていますか?また、自分の声が届いていると感じていますか?
会社のリーダーシップ 従業員は経営幹部を信頼し、その方針を信じていますか?
評価・承認 自分の貢献が認められ、感謝されていると感じていますか?
リソース(業務環境) 業務に必要な設備やツールが十分に提供されていますか?
戦略への共感 会社の方向性に共感し、自分がその一翼を担っていると感じていますか?
サポーティブなマネジメント マネージャーはチームの成功を支援していますか?
研修と能力開発 業務に必要な研修が十分に受けられていると感じていますか?
顧客志向 顧客中心の組織であり、必要な対応を行う権限が与えられていますか?
ダイバーシティ&インクルージョン 組織がすべての従業員に対して包摂的かつ公平であると感じていますか?
報酬と福利厚生 自分の貢献に対して公正に報われていると感じていますか?
製品・サービスの品質 自分(または組織)が顧客に提供するものに誇りと信頼を持っていますか?
安全性 自分の安全が組織にとって重要視されていると感じていますか?
社会的責任 会社が良き企業市民として、意義ある使命を果たしていると感じていますか?
ワークライフバランス 仕事と私生活のバランスを十分に取れる環境が整っていると感じていますか?

ヒント:業界標準に合わせ、従業員エンゲージメントアンケートでは、すべての項目に5段階のリッカート尺度を使用することをおすすめします:

  • 同意尺度:強く同意から強く反対まで
  • 評価尺度:非常に良いから非常に悪いまで

従業員エンゲージメントアンケートの例

効果的な従業員エンゲージメントアンケートを行うことで、現在の従業員の満足度レベルを把握することができます。以下のアンケート内容は、上記で述べた主要なエンゲージメントのテーマをカバーしています。

Q1 現在の役割において、興味深い仕事ができている、またはできていないことに対する満足度または不満度はどの程度ですか?

Q2 現在の役割において、自身のスキルを活かすことができている、またはできていないことに対する満足度または不満度はどの程度ですか?

Q3 現在の業務量について、どの程度満足していますか、または不満を感じていますか?  

Q4 キャリアアップの機会について、どの程度満足していますか、または不満を感じていますか?  

Q5 職場の物理的環境について、どの程度満足していますか、または不満を感じていますか?  

Q6 監督者との関係について、どの程度満足していますか、または不満を感じていますか?  

Q7 総合的に、現在の雇用主について、どの程度満足していますか、または不満を感じていますか?  

 

当社の無料従業員エンゲージメントアンケートテンプレートを使って、今すぐ始めてみましょう。

従業員エンゲージメントアンケート:不適切な質問例

従業員エンゲージメントアンケートの質問は、正確な回答と高い従業員フィードバック回答率を得ることを目的としています。曖昧で答えにく、要求が厳しすぎる、また、あまりにも個人的な内容だと、アンケートが放棄されたり、信頼性を失ったりするリスクがあります。従業員エクスペリエンスに関する、これまでに見られた不適切な質問の例を挙げてみます。

Q1 出張は、パートナーとの関係に影響を与えますか(パートナーがいる場合)?あまりにも個人的で、プライバシーを侵害する質問です。

Q2 あなたのマネージャーは、一部の従業員を他の従業員よりも優遇しているように見えますか?誰ですか?ほとんどの場合、怖くて答えることができないでしょう。ましてや、同僚の名前を出すなど、恐ろしい限りです。

Q3 過去 1 年間の同社での勤務経験について、どのように感じていますか?どこから答えればよいのでしょうか?エッセイを求められるのでしょうか?期間が長すぎて、答えに困ります。

Q4 1から10のスケールで、マネージャーがチームを公平に扱っていると思いますか?(1は極めて不公平、10は極めて公平)公平性は主観的な概念です。特に他人の意見も考慮して回答を求められる場合は、1から10のスケールで評価するのは不可能です。明確な答えがないため、意味のない質問です。

Q5 今年の累計でB2Bにおいて達成したKPIは何だと思いますか?これは何を意味するのでしょうか?(つまり、今年の累計でビジネス対ビジネスにおいて達成した主要な業績指標は何だと思いますか?という質問です)アンケートでは専門用語や略語を避けてください。ただし、略語を省いても、この質問はかなり不適切です。  

従業員エンゲージメントアンケートチェックリスト

従業員エンゲージメントを評価する際、各組織には独自のニーズがあります。プロセスを効率化するため、アンケートテンプレートを作成し、従業員エンゲージメントアンケートを実施するための手順をまとめました。

すること

ヒント

スタート

当社の無料従業員エンゲージメントアンケートテンプレートを試してみる。

アンケートのコンテンツをレビューし承認する担当者を決定する

複数人でコンテンツをレビューすべきだが、その承認には1人以上のリーダーを関与させないようにする。これにより、最終的な質問セットが確定した段階で、長時間の承認プロセスを省略できる。

明確な期限と完成までの期間を決める

関係者全員で行う。

課題の優先順位付けを行う際は、主要なリーダーを巻き込む

ステークホルダーから意見やアイデアを収集し、組織のニーズをより深く理解する。ビジネスのリーダーは、成功するために部下から何を求めているのか?を考える。

エンゲージメントカテゴリを確認し、カスタマイズする

組織にとって関連性がないと判断するものは削除し、追加したい新しい項目があれば追加する。

質問を確認する

各カテゴリーごとに忘れている質問がないかをチェックする。

「あれば便利な質問」と「必須の質問」を区別する

質問を必要に応じて調整する。各カテゴリーごとに少なくとも3つの質問を維持する。

アンケートに必要不可欠な定義を明記する

例えば、多くの企業では「あなたのマネージャー」「あなたのチーム」「上級管理職」「この組織」といった定義を明示し、回答者が同じ基準で回答できるようにしている。これらの定義は、アンケートのはじめに表示されたり、またアンケートベンダーによっては、質問にマウスを合わせると表示されるように設定されている。

アンケートを送付し、審査と承認を受ける

通常、2~3回の反復プロセスが想定される。この工程は少なくとも2週間かかる。

 


 

4. アンケートを実施する

できるだけ多くの回答を集めるため、社内の全員に回答を促す形で従業員を対象にアンケートを実施し、回答率を注意深くモニタリングします。回答者にとって最適なフィードバックの機会を提供するため、アンケートを2~3週間程度オープンにしておく場合も想定されます。

5. 従業員エンゲージメントを測定する

では、従業員エンゲージメントに影響を与える要因は何でしょうか?私たちは、従業員のエンゲージメントを5つの要因の複合スコアとして測定しています。

  1. 在籍意向 – 従業員が今後2年間、会社に残る可能性
  2. 仕事への関与 – 従業員が仕事に対して心理的、感情的に貢献している度合い
  3. 自主的な努力 – 従業員が仕事に対して、必要最低限以上の努力を自発的に行っている度合い
  4. 会社への誇り – 従業員が、その会社で働くことを誇りに感じている度合い
  5. 組織を推薦する意欲 – 従業員が友人や家族に自分の組織を推薦する可能性が高い度合

 

これらの項目それぞれについてスコアが付けられ、組み合わせることで、従業員のエンゲージメントの総合的な指標が算出されます。

6. データでストーリーを伝える

画面上の数字や統計の塊だけでは、誰もワクワクしたりモチベーションが上がったりしません。しかし、データに力強く魅力的なビジュアルストーリーを組み合わせれば、聴衆を惹きつけ、熱意と行動を喚起できます。データに物語を付加することで、見る人に感情的な影響を与えることができます。

データ結果に真の情感的なインパクトを添えます。ビジュアルストーリーテリングを作成する際に必要な3つのポイントは以下の通りです。  

  • 適切な質問から始める:データは何を教えてくれるのか?誰がこのデータを見る必要があるのか?どのように適切な対象者に伝えるか?どのようにそれを利用して違いを生み出すか?  
  • 対象者を理解する:彼らはどの程度知っているのか?どの程度高度な知識を持っているのか?そのテーマにどの程度精通しているのか?これらすべてが、ビジュアルストーリーの設計を始める上で参考になる。
  • できるだけシンプルに:人々は、できるだけ迅速に、かつシンプルに情報が伝わることを望んでいるため、一度に詰め込み過ぎないように気を付ける。データと情報を編集して、自分の主張を伝えるために必要な重要な情報だけを残す。そして、次の主張を伝えるためのビジュアルを作成する。一度にすべてを取り込もうとせず、1章ずつストーリーを組み立てていくようなイメージで考える。

優れたストーリーテリングを加えると、データの結果により大きな影響を与えます。

なぜ、当社の従業員エンゲージメントアンケートサービスを利用すべきなのか?

当社は世界トップクラスの従業員のエンゲージメントプラットフォームであり、トップ100のビジネススクールのうち99校、および13,000を超えるブランドに採用されています。これらのブランドはあらゆる企業の競合他社である可能性が高く、QualtricsXMプラットフォームのデータ分析力を活用していない場合、競合他社に対して不利な立場に立たされる可能性があります。

当社の従業員エンゲージメントネアンケートーサービスをご利用いただくことで、マネージャーはリアルタイムのインサイトを把握しながら、従業員エンゲージメントを実施し、改善し、そして測定できるようになります。また、このサービスは、リーダーが従業員のパフォーマンス向上に努力を捧げる箇所、ポイントを明確にしてくれます。当社の従業員エンゲージメントソリューションで改善可能なポイントは以下の通りです。

  • 全社的な従業員の満足度とエンゲージメントの向上
  • リアルタイムデータを活用して問題に迅速に対応
  • 貴社の行動が従業員の職場生産性や組織のKPIに与える影響を把握
  • マネージャーに包括的なデータとアクションプランを提供
  • 不要でコストのかかる離職の削減、従業員の定着率の向上
  • 自社の従業員エンゲージメント結果を、グローバル、業界、フォーチュン500のベンチマークと比較

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