クアルトリクス、2026年の従業員体験のトレンドを発表 ー変化が激しい時代こそ、従業員の声に傾聴し対話を重視するアプローチが不可欠ー

Jun 4, 2026
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Businesswoman giving presentation to colleagues in meeting room.

2026年6月8日
クアルトリクス合同会社

クアルトリクス、2026年の従業員体験のトレンドを発表
変化が激しい時代こそ、従業員の声に傾聴し対話を重視するアプローチが不可欠

 

【2026年6月8日 東京発】
米国クアルトリクスの日本法人、クアルトリクス合同会社(本社:東京都千代田区、カントリーマネージャー:熊代 悟、以下クアルトリクス)は、従業員エクスペリエンスに関する世界最大規模の年次調査「2026年従業員体験トレンドレポート」を発表しました。本調査は、日本からの1,976人を含む24カ国・地域、30業種の計33,831人の回答を分析したものです。2026年における従業員の体験をより高いレベルへ引き上げるため、組織やリーダーが今取り組むべきアクションの指標となる重要なインサイトを解説しています。 主なハイライトは下記の通りです。

 

2026年の従業員体験トレンド

  • 従業員体験の現状:世界、日本とも、エンゲージメントをはじめとする主要KPIは低下
    従業員エンゲージメント、総合的体験、インクルージョンはいずれも前年から微減傾向にあり、加えて継続勤務意向やウェルビーイングも低下または横ばい状態にあります。これらの結果から、組織は背景にある業務環境、マネジメントの在り方、働き方の変化などの課題に構造的に取り組む必要があります。
  • 従業員は企業変革に適応:動機づける変革と失望を生む変革の違い
    過去1年間に組織内で大きな変化を経験した従業員は、高いエンゲージメントを示す傾向が見られました。ただし、その効果は変革の内容によって左右されます。新しいツールの導入や働き方・業務プロセスの刷新といった前向きな変革は、従業員のエンゲージメント向上につながる可能性がある一方、組織再編や人員削減、上司の頻繁な交代といった変化は、エンゲージメントの低下を招く要因になる得ることを示唆しています。
  • AIが変える働き方:生産性向上の先にある、新しい働き方への視点
    AIの活用は全世界においてスピード感を増しています。一方、日本の従業員はAI活用によって業務処理のスピードが向上しているとの実感はあるものの、より多くの業務量をこなせているという認識は世界と比べて低い傾向にあります。
  • 従業員が創る顧客体験:顧客接点に立つ従業員への支援がCX向上の鍵
    顧客体験(CX)の課題を的確に捉えている中堅・マネージャー層において、エンゲージメントの低下が明らかになりました。従業員体験(EX)とCXには相関があり、組織の中長期的な業績に影響を与えます。そのため、顧客接点を担い、現場と戦略を繋ぐ役割を果たす同層に対する、適切な支援や働きかけが不可欠です。
     
  • 従業員の声との向き合い方:頻度と質を意識した対話が求められる時代
    従業員の声をこまめに聴いている組織ほど高いEXスコアを実現しています。実際に、傾聴の機会を増やした組織では、減らした組織に対してエンゲージメントが約2倍高いことが示されました。従業員との誠実な対話こそが、組織変革と持続的な成長を支える重要な基盤となります。

    従業員体験の現状
    全世界において、従業員エンゲージメント、総合的体験、インクルージョンはいずれも前年からわずかに低下しました。日本においては、ウェルビーイングが微増したものの、それ以外の指標はいずれも低下しています。この傾向から、組織は従業員一人ひとりの意識や行動を形作る日々の体験そのものに、より一層目を向ける必要があります。主要KPIに共通するキードライバー(推進要因)を分析すると、日本では「キャリア上の目標達成」「社内における自分の将来」「自社の将来を有望視できるか」といった将来見通し対する不透明感の強さが顕著です(図表1)。そのため組織には、従業員に対して中長期的なビジョンを示しながら、個人と組織双方の将来性を有望視できるような具体的なアクションが必要とされます。

    図表1)。そのため組織には、従業員に対して中長期的なビジョンを示しながら、個人と組織双方の将来性を有望視できるような具体的なアクションが必要とされます。

【図表1: 主要5KPIに共通するキードライバーの状況】

 

従業員は企業変革に適応
多くの変革を経験した従業員のエンゲージメントは74%と、あまり変革を経験しなかった従業員の59%と比較して高い傾向にあります。この結果から、変革そのものが必ずしもネガティブに受け止められるわけではないことが確認できます。しかし、従業員の受け止め方は変革の「内容」によって大きく左右されます。 具体的には、AIをはじめとする先端技術の導入や就業規則の見直し、戦略の転換などといった変革は、将来への前向きな期待を生みやすく、エンゲージメントの向上につながる可能性があります。一方、人員削減や組織再編、リーダーの交代といった変化は、「組織に問題がある」という印象を与えやすく、エンゲージメント低下の要因となり得ます。日本では、世界平均と比べて変革を体験する機会そのものが総じては少ない傾向にあります(図表2)。しかし、外部環境の変化への対応は不可避であり、何もアクションを取らない組織に対して従業員が失望する可能性も高まります。そのため組織には、変革の目的や意義を従業員に丁寧かつ慎重に伝え、彼らの不安や期待に向き合うコミュニケーションが強く求められます。

【図表2:各変革の体験についての回答】
 注:各変革を体験したとする回答者の比率。

 

注:各変革を体験したとする回答者の比率。


AIが変える働き方
従業員によるAI活用は拡大傾向にあり、世界平均では業務でAIを頻繁に利用している従業員の割合が52%となり、前年から7ポイント上昇しました。日本においては36%と世界平均を下回るものの、前年から11ポイント上昇しており、利用が急速に拡大していることがうかがえます。AI活用による仕事への効果について、日本の従業員の約8割(78%)が「業務のスピードが向上した」と回答し、約5割(49 %)が「これまで自分にはできなかった仕事ができるようになった」と実感しています。一方で、「より多くの業務をこなせる」と回答したのは世界平均を大きく下回る38%にとどまり、成果(アウトプット)の量自体は大きく変化していない可能性が示唆されます(図表3)。これらの結果は、日本におけるAI活用が、既存業務の自動化や作業効率向上にとどまっていることを示しています。今後は、AIを前提に、「仕事をどう再設計するのか」「効率化で生まれた時間を価値創出にどうつなげるか」といった視点で活用を促進し、従業員一人ひとりの可能性を引き出していくようにすべきです。

【図表3: AIを活用することによる仕事への効果】

注:AIを毎日/毎週使用している回答者のうち、各効果を選択した人の比率。

注:AIを毎日/毎週使用している回答者のうち、各効果を選択した人の比率。

 

従業員が創る顧客体験
従業員エンゲージメントが高まることで商品・サービスの質が向上し、その結果、顧客満足が高まります。このように、従業員体験(EX)は顧客体験(CX)を通じて、組織の中長期的な業績に影響を与えます。CXの基盤を支えるのは経営層ではなく、顧客の困りごとを理解し、ブランドの体現者として顧客の第一印象を形作る現場の従業員です。一方で、顧客接点を担う中堅・マネージャー層のエンゲージメントは大きく低下しました。日本では、勤続5年以上10年未満の中堅層のエンゲージメントが前年から10ポイント低下し、フロントラインマネージャーも7ポイント低下しました。特にフロントラインマネージャーは、報酬への納得感に加え、業務遂行に必要な研修や変革への適応を支える支援が不十分だと感じています(図表4)。

また、従業員が認識する顧客体験の阻害要因として、現場担当者は「コミュニケーション不足」や「サービスの不備」を主に挙げており、これは消費者が指摘する改善点とも一致しています。日本では特に、品質や従業員対応に対する課題意識が強い傾向がみられます。

従業員の体験を軽視し、成長を支える投資を怠れば、エンゲージメントの低下を招き、その影響はいずれ顧客にも及びます。組織は、顧客接点を担う中堅・マネージャー層を意識的に支援し、EX向上に向けた働きかけを行うことで、最前線の従業員の士気を高め、CXの維持・向上につなげることができます。

【図表4: フロントラインマネージャーの回答率】

 

注:エンゲージメントを構成する個別設問に対する肯定的回答率(「非常にそう思う」「そう思う」を選択した回答者の比率)の平均。

注:エンゲージメントを構成する個別設問に対する肯定的回答率(「非常にそう思う」「そう思う」を選択した回答者の比率)の平均。

 

従業員の声を起点とする変革
全世界の従業員の25%は、会社が従業員の声を聴く機会が増えたとした一方、44%はさらなる傾聴機会の拡充を望んでいます。日本においても、3割弱の従業員がフィードバックを集める機会を増やすことを要望しています。傾聴頻度が高い組織ほど従業員のエンゲージメントが高い傾向を示しています。

また、調査結果に基づく「変化への期待」は立場によって大きな差があることも明らかになりました。「調査結果を受けてポジティブな変化が起きる」回答した割合の差は、経営陣と一般従業員の間で、世界では37ポイント、日本では47ポイントに達しており、双方の認識に大きな隔たりがみられます(図表5)。

これらの結果から、経営陣・管理職と従業員の間で、意図的かつ継続的なコミュニケーションに根差した対話の必要性が示唆されます。立場によって異なる認識が存在することを前提に対話し、多角的に現状を捉えることで、双方に行動を促すことが可能になります。こうした対話を通じて従業員は調査結果に当事者意識を持ち、自らの言葉で組織の状態を理解した上でゴールを考えるようになり、具体的なアクションの実行につながります。

【図表5:「調査結果に基づきポジティブな変化が起きる」と考える回答者の比率】

注:各項目に対する肯定的回答率(「非常にそう思う」「そう思う」を選択した回答者の比率)。

注:各項目に対する肯定的回答率(「非常にそう思う」「そう思う」を選択した回答者の比率)。

今回の調査結果について、クアルトリクス 顧問・XMエバンジェリスト 市川幹人は次のように説明します。「変化の激しい時代だからこそ、従業員は『自分の声が組織に届いている』という実感を求めています。普段から話を聞くことは大切ですが、こうした局面では、これまで以上に真摯に向き合う姿勢が不可欠です。従業員の声に耳を傾けることは、上司が考えを尊重しているというメッセージになり、そのメッセージを具体的な行動へとつなげる起点にもなります。高い成果を上げている組織は、この点を重視し、従業員の声を聴く取り組みを強化しています。従業員の声を起点とした変革やアクションを目指すのであれば、従業員がミッションに共感できる環境を整えるとともに、それを支えるツールや体制を構築することが不可欠です」

■調査について
「2026年従業員体験トレンドレポート」は、2025年9月から10月に実施されました。本調査では、日本を含む24カ国・地域、30業種にわたり、フルタイムおよびパートタイムで就労する従業員33,831人(うち日本人1,976人)から回答を得ています。対象は、従業員規模100人から50,000人以上の組織に属する従業員です。回答者の性別構成合は、男性51%、女性49%でした。レポート全文はこちらからお読みいただけます。また、本調査結果を解説したオンデマンド動画はこちらからご視聴いただけます。

クアルトリクスについて】
クアルトリクスは、体験管理(XM)カテゴリーのリーダーおよびクリエーターです。クラウドネイティブのソフトウェアプラットフォームを通じて、組織が卓越した体験を提供し、顧客や従業員とより深い関係を構築できるよう支援します。クアルトリクスが提供するインサイトを活用することで、組織はビジネスの最大の問題点を特定し、それを解決し、優れた人材を確保してそのエンゲージメントを高め、適切な商品やサービスを市場に投入することが可能になります。全世界で約20,000社ものお客様がクアルトリクスの高度なAIを活用して、人々の声を集め、分析し、それをもとにアクションを起こしています。また、膨大な体験データに基づいた、人間の感情についての世界最大規模のデータベースも構築しています。クアルトリクスの本社は、米国ユタ州プロボとシアトルの2カ所にあります。詳しくは、qualtrics.comをご覧

【クアルトリクス合同会社について】 
クアルトリクス合同会社(所在地:東京都千代田区丸の内1丁目5ー1 新丸の内ビルディング 37F、代表者:熊代 悟)は、2018年に国内で事業を開始した、Qualtrics LLC(本社: 米国ユタ州プロボ)が100%出資する日本法人です。日本におけるクアルトリクス 製品の販売・サポート・導入支援を提供しています。 
 

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