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NPSのフィードバックを行動に変える4つのステップ

お客さまからのフィードバックは、時に曖昧で企業にとって理解に苦労することが多く、容易に行動を起こせないことがあります。ネットプロモータースコア(NPS)®は即効性のある解決法ではありませんが、本ブログではNPS®を単なる数値測定から具体的なアクションを起こせる仕組みへと変える、4つの重要なスキルをご紹介します。


実店舗からEコマースまで、最優先事項として共通しているのは「お客さまに最高の体験を提供すること」つまり、顧客満足度を向上させ、リピート購入してもらえるような製品やサービスを含む優れた体験を提供することです。

多くの企業がネットプロモータースコア(NPS)を活用してロイヤルティを測定し、批判的なフィードバックをポジティブな成果に変えています。カスタマーエクスペリエンスの満足度が低いとビジネスに悪影響を及ぼすからです。


具体的には、消費者の67%が体験に対する満足度の低さがブランドを乗り換える主な理由の1つに挙げています。


この課題に取り組むには、NPSを活用して、お客さまの声を傾聴、理解、行動といった継続的なサイクルに取り組むことが重要です。

NPS向上させる4つのステージ

誰が推奨者、中立者、批判者であるかを特定するのは、プロセスの1ステップに過ぎません。NPSをうまく活用している企業は、この指標を全体的なCXプログラムの一部として導入しています。目的は「行動を促す」ことにあります。お客さまとの関係において、NPSからどのようなストーリーが見えてくるのでしょうか?推奨者の数が増加している場合、ブランドイメージも向上している可能性があります。
逆に、推奨者が大幅に減少している場合、カスタマージャーニーのどこかにお客さまの期待に添えていない体験があるのかもしれません。NPS導入のアプローチはさまざまですが、業界に関わらず企業で共通に見られる4つのNPSのステージについて説明します。

    • アンケートとレポート: NPSを使い始めたばかりの企業は、このステージに多くの時間を費やす傾向があります。流行に乗ってNPSの測定を始めたものの、業務プロセスや製品、提供するサービスに実質的な変更は加えていない状態です。このステージにとどまる企業は、CXプログラムそのものが失敗するか、ほとんど効果が得られないリスクがあります。

 

    • 質問と回答:NPSに慣れてくると、企業はフィードバックに対応するクローズドループのプロセスを検討しはじめます。適切に導入すれば、CXチームはお客さまのインサイトを継続的に収集・理解でき、改善に活かすことを始めます。

 

    • 傾聴と改善:NPSの導入が進むにつれ、推奨者と批判者が生まれる理由が明らかになります。このステージでは、NPSをエクスペリエンスデータの他の要素(お客さまの属性ややり取り・カスタマージャーニーのステージなど)と組み合わせて使用します。

 

    • 理解と応用:この上級ステージでは、NPS測定およびCXプログラムは独立したプログラムではなくなり、エクスペリエンス管理としてビジネスに統合されます。NPSは顧客セグメントや提供すべき製品・サービス内容の変化の兆候を見つけ出す、継続的な発見プロセスを推進するための中心的存在になっていきます。このような企業はNPS関連のインサイトをリアルタイムで行動や戦略的な意思決定に活用します。

 

NPSをもとに行動に移す

NPS/CXプログラムの効果は、プログラムが生み出す良好な変化とその相互作用によって決まります。具体的な成果が得られなければ、NPSは単なる数値に過ぎません。有意義な行動を促すために、以下のアプローチを検討してください。

  1. 即時対応

    カスタマーエクスペリエンスの取り組みを成功させるためには、エクスペリエンスに影響を受けたすべての人に対して継続的なフォローアップが必要です。お客さまのフィードバックに真摯に耳を傾け、データを分析することで、NPSスコアに影響する重要な問題を特定し、お客さまの期待にそぐわない点に迅速に対処できます。

  2. 継続的な改善

    エクスペリエンスデータと運用データのインサイトを活用し、業務プロセスを定期的に更新します。フィードバックのループを継続することで、改善点の発見や優先順位付けがより簡単になります。

  3. プロセスの統合

    主要な業務プロセスやシステムにインサイトを組み込むことで、データを最大限に活用します。たとえば、既存のオペレーションの中にインサイトを表示させることにより、従業員は新たに使い方を学ぶ必要がなく、日々の業務にお客さまの声を反映することができます。

  4. 戦略的意思決定

    ビジネス上の意思決定を行う際には、お客さまのフィードバックを重視するよう心がけます。新商品開発、新規顧客獲得、新たな事業領域への進出などの課題に取り組むには、ブランドと接点を持つ個人から得たインサイトを活用するのが最も効果的です。企業を正しい方向に導くだけでなく、お客さまと強固な関係を築くのにも役立ちます。

基本的な考え方

  • 傾聴、理解、行動のループを構築VoCプログラムを振り返る際「私たちは何を学んだか?」 と 「どのような改善を行なったか?」を常に自問自答してください。これが顧客満足度を向上させる確実な方法です。
  • お客さまとのコミュニケーションの効率化:チケット管理、ステータス更新、トラッキングに最適な外部ツールを積極的に導入します。自社でシステム構築をするよりはるかに簡単かつ迅速に、体験のギャップを埋めることができ、全体的な顧客満足度を高めることができます。
  • 批判者と推奨者のフィードバックを分類:推奨者になっている要因と、批判者になっている原因は反対であるとは限りません。個別に調べることで、ネガティブな感情を減らしてポジティブな感情を増やすための具体的な行動を特定できます。

クアルトリクスのサポート内容

Qualtrics® XM® for Customer Experienceは、お客さまの期待に答えられていないタッチポイントとその原因を明らかにし、より良いサービスを即座に提供できるように現場・CXリーダー・経営層を多角的に支援します。クアルトリクスのCXソリューションは、組織全体のCXを測定、分析、改善できるシンプルかつ優れたプラットフォームです。

注:ネットプロモーター、ネットプロモータースコア、NPSはBain & Company, Inc.、Fred Reichheld、およびSatmetrix Systems, Inc.の登録商標です。

イザベル・ズダニー // XMカタリスト

イザベルはクアルトリクスXM InstituteのXMカタリスト。大規模な組織が成功するエクスペリエンスマネジメント(XM)プログラムを設計・運営するのを支援しており、業界のソートリーダーシップを発信し、トレーニングを開発・提供し、企業とコンサルティングを行い、主要なXMのテーマやトレンドについて講演をしています。現在、イザベルは企業が革新的な新しい体験を特定、設計、展開する方法についてのXM Instituteの研究をリードしています。彼女の専門分野は、デジタルCXデザイン、指標管理、消費者心理学、感情、行動経済学です。2018年の買収前、イザベルはTemkin Groupで5年間働いていました。Temkinは多くの世界最大のブランドが体験変革の取り組みを加速させる手助けをする研究、コンサルティング、トレーニング会社です。イザベルは認定カスタマーエクスペリエンスエキスパート(CCXP)であり、ウェルズリー大学の卒業生です。

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