2026年9月15日
クアルトリクス合同会社
クアルトリクス、XM Data & AIプラットフォームを発表
世界最大規模のエクスペリエンスデータとAIを基盤に構築
シミュレーション、予測、成果創出で顧客生涯価値(LTV)の最大化を支援
【2026年9月15日 東京発】
米国クアルトリクスの日本法人、クアルトリクス合同会社(本社:東京都千代田区、カントリーマネージャー:熊代 悟、以下 クアルトリクス)は、体験管理(XM)の次世代基盤となる「XM Data & AIプラットフォーム」を発表しました。同プラットフォームは、独自の体験データとAIを活用し、意思決定前のシミュレーション、個人単位での行動予測、信頼性が保証された適切なアクションやその結果の創出を可能にすることで、企業が顧客や従業員とのあらゆる接点でより良い体験を提供し、顧客生涯価値(LTV)の向上と持続的な成長を実現できるよう支援します。Qualtrics XM Data & AIプラットフォームは、2027年に提供開始を予定しています。
本発表に合わせて、顧客ライフサイクルをマッピングし、データが不足している箇所を特定するとともに、組織が顧客の次のアクションを把握する妨げとなっている分断されたシステムを明らかにする「Experience Loop Diagnostic Service(体験ループ診断サービス)」と、顧客からの評価・口コミをXM製品に取り込んで体験データと連携させる「Reputation Experience(レビュー・口コミ体験)」の、2つの新機能の提供を本日より開始しました。
クアルトリクスのCEO、ジェイソン・メイナードは次のように述べています。「エクスペリエンスは、これまでも多くの経営者が重要な経営戦略と位置付けてきましたが、大規模なスケールで実現するためのテクノロジーが十分に整っていませんでした。LTVは、企業の長期的な成長を支える重要な指標であり、エクスペリエンスこそが、その価値を構築し、増幅させます。当社のXM Data & AIプラットフォームは、企業が重要な局面で優れた成果を創出するための基盤となります」
なお、クアルトリクスは米国時間2026年9月9日、XM Data & AIプラットフォームに関するプレビューイベントをオンラインで実施しました。当日の模様はこちらよりご覧ください。
*言語設定:音声トラックから日本語を選択いただけます。
<背景>
企業が提供するサービスと顧客の期待との間には「エクスペリエンス・ギャップ(体験の格差)」と呼ばれる認識のずれがありますが、組織にとって極めて大きなコストとなり得るこの課題について、多くの企業がその実態を十分に把握できていません。このギャップはAIによって拡大しています。顧客は企業を競合他社と比較するだけではなく、あらゆる場面で経験した最も優れた体験を基準に、企業のサービスや製品を評価するようになりました。
エクスペリエンス・ギャップによって生じる影響は甚大で、顧客体験の低下により、年間約3兆米ドルの売上がリスクにさらされています。多くの企業がこのリスクに対して十分な速さで対応できていないのは、必要なタイミングでエクスペリエンス・ギャップを解消するためのテクノロジーがこれまで存在しなかったためです。
<XM Data & AIプラットフォームについて>
体験管理を意味する「エクスペリエンス・マネジメント(XM)」というカテゴリーを創出したクアルトリクスは、AIの時代に向けさらにビジョンを拡張・再定義します。その中核となる新たなシステムが2027年に提供開始予定の「Qualtrics XM Data & AI プラットフォーム」です。
クアルトリクスはこれまで、顧客、従業員、製品、ブランドに関する声を大規模に収集・測定することで、企業が提供するサービスと顧客が求めるもののギャップを解消し、顧客や従業員の考えを企業が理解できるよう支援してきました。2026年5月、医療分野におけるエクスペリエンス・マネジメントのリーディング企業であるPress Ganey Forstaを67億5000万ドル(約1兆800億円)で買収完了したことにより、同社が数十年にわたって蓄積した医療分野のデータや、規制制度に対応したガバナンスの知見がクアルトリクスのXMデータセットに加わりました。匿名化されたヘルスケアおよびウェルネスに関するデータを組み込むことで、顧客や患者の体験や行動をより深く理解するためのデータがさらに充実し、患者ケアを支えてきた厳格な基準をあらゆる業界のエクスペリエンス・マネジメントにも適用できるようになりました。
Qualtrics XM Data & AI プラットフォームは、データを一つのシステムに統合し、以下の3つの機能を提供します。
• 意思決定前に結果をシミュレーション
• 特定の顧客が次にどのような行動を取る可能性があるかを予測
• 重要な局面で信頼できる成果を創出
これによって、ばらばらだったヒアリングツール、アンケートアプリケーション、および固定化された体験データ基盤を、LTVの創出に特化した単一システムに置き換えます。
<Experience Loops:顧客生涯価値を継続的に高める仕組み>
LTVは、単一のカスタマージャーニーではなく、継続的なExperience Loops(体験ループ)を通じて創出されます。ジャーニーマップには終着点があり、変化に応じて適応することはありません。一方、体験ループは、顧客の獲得、維持、さらには関係性の拡大までを継続的につなぐ仕組みです。そして体験ループにはLTVを高めるうえで重要なExperience Moments(Xモーメント)が含まれています。体験ループは継続的かつ動的に機能するため、重要な局面に信頼できる成果を創出できるようになります。一般的なAIモデルや静的なデータ基盤との違いは、シミュレーション、予測、信頼性が保証された適切なアクションやその結果の創出が可能な点です。一般的なAIモデルはエクスペリエンスに関するコンテキストを持たず、推測に基づいて回答する場合があります。また、静的なデータ基盤は、事後の報告はできても、状況に応じた対応はできません。
このループを機能させる鍵となるのがコンテキスト(背景情報)です。クアルトリクスのエクスペリエンス・オントロジーは、エクスペリエンスに関連するデータに意味を与えます。具体的には、シグナルが何を意味するのか、誰のデータなのか、顧客ライフサイクルのどこに位置するのか、そして次にどのような成果を目指すべきなのかなどです。このレイヤーがなければ、AIは一見もっともらしい回答をしたとしても、実際には誤った回答を生成する可能性があります。エクスペリエンス・オントロジーによってコンテキストを与えることで、信頼できる成果を創出できるようになります。
成果の基盤には、顧客、患者、従業員がどのように感じ、行動するかについてクアルトリクスが20年以上にわたって蓄積してきた知見があります。18,000の組織から継続的に更新されるデータに、Press Ganey Forstaが40年にわたって蓄積した、41,000以上の医療施設に関する医療・ヘルスケア分野の体験データが加わりました。
<シミュレーション: 意思決定前の必須アクション>
顧客がどのように反応するのかを把握できないまま、多額の投資を伴う意思決定が行われ、その結果として誤った判断につながるケースがあります。
XM Data & AI プラットフォームの要素の一つである「体験シミュレーション(Experience Simulation)」は、合成データを生成し、実際の顧客をモデル化したデジタルツインを構築することで、企業は市場投入前にさまざまな意思決定の影響を検証できます。具体的には、価格変更が市場でどのように受け止められるかを事前に検証する、新しい製品・サービスに対する顧客の反応を評価する、新たなポリシーによって顧客にどのような不便や摩擦が生じるかを事前に把握する、優良顧客が意思決定に対してどのように反応するかを実施前に理解することが挙げられます。
このシミュレーションは、一般的なAIモデルにペルソナを設定しロールプレイをさせるものではなく、クアルトリクスが独自に蓄積したリサーチ・コーパスを用いて精度を高めた、研究用途にも対応するシミュレーションです。価格、ポリシー、製品に関する意思決定を事前に検証するために活用できます。
<予測:動く前に、把握する>
シミュレーションが集団の行動を分析するのに対し、予測は特定の個人がどのように行動する可能性があるかを示唆します。
「体験予測モデル(Experience Prediction Models)」は、クアルトリクス独自のエクスペリエンス・データセットを用いて学習・改良された小規模言語モデル(SLM)です。エクスペリエンス・オントロジーによってコンテキストを理解することで、さまざまな体験管理上の意思決定が、顧客エンゲージメント、満足度、LTVにどのような影響を及ぼすかを予測します。
<信頼できる成果の創出: 重要な局面でアクションを起こす>
XM Data & AI プラットフォームは、企業が顧客に対して何かしらの働きかけを行う前に、そのアクションが組織のルールやポリシーに適合しているかどうかを確認します。そして、組織が承認したアクションのみを実行します。
「エクスペリエンスエージェント」は、重要な局面に定められたルールの範囲内で行動し、それまでに蓄積された情報や経緯を含め、すべてのコンテキストを考慮します。信頼性の高いアクションの提示とそれを実施することで得られる成果を創出することにより体験のループが完結します。特定のXモーメントで得られた学習結果は、次のXモーメントにおける判断の精度向上にも活用されます。
顧客データが組織外に出ることはなく、共有モデルの学習に利用されることもありません。AIが生み出すすべての成果は、それぞれの企業が承認したデータに基づき構築されます。また、自社データを活用して得られる価値は、企業自身の資産として維持されます。
<導入事例>
米国衛星デジタル放送会社、SiriusXMのカスタマー・エクスペリエンス担当ディレクターであるスティーブ・リリー氏は次のように述べています。「事後、何が顧客の共感を得たのかを把握するだけでは十分ではありません。成功を収める企業は、あらゆるタッチポイントからシグナルを捉え、リアルタイムで対応できる組織です。そのため、私たちはクアルトリクスとともに、エクスペリエンス・マネジメントのアプローチの変革を試みています」
北米最大の芝生ケア企業であるTruGreenは、数百万件に及ぶ顧客とのやりとりにExperience Agentsを導入しました。その結果、フィードバックに対する自動応答を含むクローズドループ型のフィードバック活用により700万ドルのROIを達成したほか、顧客からのエスカレーションを30%削減しました。また、デジタル最適化、顧客維持、解約防止などを含め、総額3,000万ドルのROIを報告しています。
<2つの新機能について本日より提供を開始>
1. 体験ループ診断サービス(Experience Loop Diagnostic Service)
顧客の期待が変化し続ける一方で、多くのジャーニーマップは作成後、活用されないままになっています。その結果、誰もその存在を把握できず、企業と顧客の間に解消することができないギャップが生じています。
「体験ループ診断サービス(Experience Loop Diagnostic Service)」は、顧客ライフサイクルをマッピングし、データが不足している箇所を特定するとともに、組織が顧客の次のアクションを把握する妨げとなっている分断されたシステムを明らかにします。顧客がQualtrics XM Advisorsと連携して本サービスを利用することで、その顧客や従業員の体験、そしてそれらを支える製品やプロセスが、ビジネス上の成果にどのような影響を与えているのかをより明確に把握することができます。
体験ループ診断サービスは、次の3つの成果を創出します。
• 体験の関係性を整理したマップ
• どの体験における真実の瞬間が重要で、それらがビジネスにとってどれだけの価値を持つかを可視化した体験ループのビジュアルモデル
• 何を変更し、優先すべきかを明確にするガバナンス計画と実行ロードマップ
これらの成果は、XMにおけるエクスペリエンス・オントロジーの構築にも活用されます。
2. 口コミ・レビュー体験(Reputation Experience)
顧客が発信する評価や口コミは、新規顧客を獲得するための重要なチャネルとなっていますが、多くの企業ではCXやEXを管理・改善するための取り組みの対象から外れており、代理店、店舗情報管理ツール、口コミプラットフォームなどに分散しています。「Reputation Experience」は、こうした顧客からの評価・口コミをXM製品に取り込み、エクスペリエンスデータと連携させます。
本機能は、所在地、営業時間、連絡先など、顧客が企業を検索する際に目にする重要なビジネス情報を、企業のウェブサイトや各店舗のページを含むさまざまな場所で正確かつ一貫した状態に保ちます。また、企業がすでに収集しているアンケート回答を、検索エンジンやAIアシスタントが読み取り、活用できる検証済みの評価情報に変換します。さらに、Google、Yelp、Facebookなどに寄せられたレビューへの返信を企業独自のブランドボイスで管理し、優先度の高いフィードバックを把握できるようにします。
口コミ・レビュー体験(Reputation Experience)を利用するためのサービスパッケージも合わせて提供開始しました。
■クアルトリクスについて
世界をリードする体験管理(XM)プラットフォームを提供するクアルトリクスは、顧客、従業員、患者の体験全般にわたり、企業や組織が人間の感情に基づいた成果を理解、予測、改善できるよう支援しています。当社は医療、金融サービス、ホスピタリティ、小売、テクノロジーなどの世界中の多岐にわたる業界において、体験に関する知見を戦略的優位性へと転換できるように注力しています。クアルトリクスの本社は、米国ユタ州プロボとシアトルの2カ所にあります。詳しくは、qualtrics.comをご覧ください。
■クアルトリクス合同会社について
クアルトリクス合同会社(所在地:東京都千代田区丸の内1丁目5ー1 新丸の内ビルディング 37F、代表者:熊代 悟)は、Qualtrics International Inc.(本社: 米国ユタ州プロボ)の日本法人として2018年に国内で事業を開始しました。日本におけるクアルトリクス 製品の販売・サポート・導入支援を提供しています。
URL :www.qualtrics.com/jp/