アンケートデータの分析と報告:最善の取り組みについて

Nov 5, 2025

データを分析することで素晴らしい成果を生み出すことはできますが、アンケート結果を明確で説得力のある報告にまとめることは、必ずしも簡単な作業ではありません。クアルトリクスでは、アンケート分析のヒントとアンケートデータと分析ツールの初心者向けガイドをまとめました。

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アンケートデータ分析とは何ですか?

アンケートデータ分析とは、アンケートデータの原データを、ビジネスを改善するために活用できるインサイトや回答に変換するプロセスです。これは、アンケートに基づく調査を行う上で不可欠な要素となってます。

調査データ分析には、数多くの方法が存在します。例えば、調査回答のデータを行と列に整理して理解しやすくするシンプルなクロス集計から、統計的な分析手法まで多岐にわたります。後者の手法では、例えば、見ている結果が統計的に有意かどうかといった、独自では導き出せないような洞察を得ることができます。

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アンケートデータの種類

アンケート質問のタイプによって、得られるデータ的形式も異なります。以下は代表的なアンケートデータの例ですが、多くの場合、カテゴリの複数に該当することが多く、相互に重なる部分もあります。

定量データと定性データ

定量データと定性データの違いは何ですか?

  • 定量データ(数値データ)は、数値や量に関するデータです。例えば、顧客が特定の場所を訪れた回数、都市の気温、NPSアンケートでのスコアなどが定量データの例です。
  • 定性データは数値ではない情報です。言語的または視覚的な情報、または音声や動画の記録を含む場合があります。通常は説明的または主観的ですが、必ずしもそうである必要はありません。定性データは「なぜ」という背景が軸となります。

選択式の質問

選択式の質問は、回答の選択肢が限定されており、その中から一つを選ぶタイプです。例えば「オレゴン州ポートランドに住んでいますか?」といった「はい」または「いいえ」で答える質問が該当します。選択式質問は、複数選択式、順位付け、ドロップダウンメニューなど、さまざまな形式で作成可能です。回答者は、選択肢の間で選択を限定したり、なぜその選択肢を選んだのかを説明したりすることはできません。

このタイプの質問は、回答が限られた数の「バケット」に分類されるため、分類、コード化、定量化が容易な構造化されたデータを生成します。しかし、シンプルがゆえに、回答者の詳しい情報を得ることができません。

自然言語データ(自由回答形式の質問)

回答者が自身の言葉で書いた回答も、アンケートデータの一つです。このタイプの回答は、通常、自由入力欄(テキストボックス)形式の質問で提供されます。質問は「どのように」「なぜ」「説明してください…」など、回答者が自由に回答を書き込むよう促す会話的な表現で始まります。

この種のデータは「非構造化データ」と呼ばれ、豊富な情報を含んでいます。その複雑さと量のため、回答者の回答から最大限の価値を抽出するには、自然言語処理や感情分析などの高度なツールが必要となります。

カテゴリカルデータ(名義尺度)

このタイプのデータは、互いに階層的な関係を持たないカテゴリーに分類されます。どの項目も、互いに優劣や重要度の差はありません。例としては、原色(赤対青)、性別(男性対女性)、またはブランド名(クライスラー対三菱)などが挙げられます。

選択式問題では、このタイプのデータが得られることがよくあります(ただし、必ずしもそうとは限りません)。

順序尺度

カテゴリカルデータとは異なり、順序尺度には量や質に関連する本質的な順位が備わっています。例えば、好みの度合いや、ある主張に対してどれほど同意または反対するかの強さなどが該当します。

リッカート尺度や順序尺度はこの種のデータをよく用います。

スカラーデータは順序データと同様、相対的な基準で量と質を扱いますが、一部の項目が他の項目よりも上位にランク付けされます。異なる点は、年齢(数値で表される)、テストスコア(100点満点)、または時間(日、時間、分など)のような確立された尺度を使用する点です。

このデータは、ドロップダウンやスライディングスケール形式の質問などから取得できます。

収集するデータの種類はアンケート結果の分析方法に影響を与えることがあります。そのため、アンケートの流れを考えアンケート質問を作成する際には、最終的に得られるアンケートデータの種類を十分に考慮することが重要です。

アンケートデータの分析手順

アンケートのデータを分析した後、トレンドを特定し、その結果から意味のある結論を導き出すための手順を解説します。

1.  調査質問を確認する

調査質問は、その調査で回答を求める根本的な質問を指します。調査質問は、アンケート内の質問とは異なりますが、同様のテーマを扱う場合があります。

アンケートデータを分析する前に、調査質問を確認し、それがアンケートの目的と一致しているか、またデータから得たい情報と一致しているかを確認することが重要です。

2.  クロス集計を実施する  

クロス集計は、データの中から重要な情報を抽出する上で非常に有効なステップです。クロス集計を行う際、研究対象集団またはサンプル内のサブグループごとにデータを分類し、2つの変数間の関係を比較します。作成する表は、サブグループ間で回答がどのように異なるかを全体像として示してくれます。

次に、調査質問に最も適切に対応するアンケート質問を特定します。例えば、将来的に製品を購入したいと考える人の数を把握したい場合、クロス集計により、一部のグループが他のグループよりも再購入意欲が高いかどうかを確認できます。これにより、製品設計やカスタマーエクスペリエンスの改善に注力すべきポイントを把握できます。

クロス集計は、カテゴリカルデータやその他の構造化データに最も適しています。アンケート分析ソフトウェアを使用すれば、異なる質問やサブグループ間でデータを複数の方法でクロス集計できます。ただし、データを非常に細かく分割するとサンプルサイズが小さくなるため、結果の信頼性に影響を与えることを理解しておきましょう。

1.   結果のレビューと分析

結果を状況に合わせて考察します。前回この質問について調査を実行してから、状況はどのように変化しましたか?アンケート結果は、市場の変化や社内で実施された他の調査と関連していますか?

次に、サンプルや調査対象集団内のさまざまな層による回答を調べ、その結果をこれらのグループに関する他のデータと比較します。例えば、そのアンケートの分析で、特定のグループが購入量を減らしているか、増やしているかが明確にわかりますか?データは、ブランドイメージの変革や若年層へのアピールなど、会社の戦略目標の達成度について何か示していますか?

定量的な指標も確認しましょう。最も多く回答された質問はどれですか?最も意見が分かれた質問はどれですか?データが著しく偏っている質問はありましたか?これは調査設計の問題を示す手がかりになる可能性があります。

2.   統計分析を使用してアンケート結果を確認する

統計はアンケート結果を正面から明確に示す数字です。(または可能な限りそれに近いものを提供します。)t検定、回帰分析、分散分析(ANOVA)などの統計ツールは、アンケート結果が統計的に有意であり、単なる偶然的なものではないことを示してくれます。

また、統計ツールは、データのうちどの部分が最も重要か、またそれらの間にはどのような関係性(もしあれば)があるかを判断する際にも活用できます。

アンケートデータのベンチマーク

アンケートデータ分析が最も強力なのは、言わば「自己強化能力」を実装しているからと言えます。異なるタイミングで市場調査を繰り返し実施することで、アンケートの結果から洞察を抽出するだけでなく、その洞察を時間とともに強化することができます。

一貫したデータの種類と分析手法を使用することで、初期の結果を今後の研究のベンチマークとして活用できます。毎年、一体何が変化したのでしょうか?アンケートデータは着実に上昇を続けましたか、急激な飛躍を遂げましたか、または徐々に減少しましたか?定期的にデータを見て、一貫して分析を続けることで、これらの質問に答えることができます。

質問やデータの種類、データ分析手法を維持することで、時間経過に伴うそれぞれの結果に対し、同等な測定を実現できます。また、データを一貫して収集し、パターンやプロセスが浮き彫りになれば、将来の出来事や結果を予測する際にも活用できます。

また、時間経過に伴うデータ分析のもう一つのメリットは、同じ測定基準と指標を使用している場合、他者の結果と比較できる点です。典型的な例として、カスタマーエクスペリエンスの標準的な測定指標として企業が多年にわたり追跡するNPS(ネットプロモータースコア)が挙げられます。

アンケート結果のプレゼンテーション方法

生のデータは、人間の目や脳にとって直感的に理解しにくく、なかなかピンとこないものです。アンケートデータ分析は、データをアクセスしやすく、直感的で、幅広い人々に興味深い形に変換してくれます。

1.   視覚的に表現する

データをチャートやグラフなどの視覚的な形式で表現したり、表形式にして、クロス表分析における変数間の関係を見やすくしたりすることができます。トレーニングを受けていない人でも、データ型に最も適した結果を明確に理解できるグラフィック形式を選択できます。例えば、線グラフ、棒グラフ、ベン図、ワードクラウド、円グラフなど、さまざまな選択肢がありますが、その他、時間と予算に余裕があれば、インフォグラフィックやアニメーションを作成することも可能です。

2.  人間味のある言葉を使う  

全ての表現を平易で人間味のある言葉で表現しましょう。例えば「米国の人は、おおむねコーンチップスよりもポテトチップスの方が好きだ」というような表現です。自然言語データからの直接引用(回答者が同意した場合に限る)を加えることで、即時性を高め、ポイントを明確に示せます。

3.   調査を通してストーリーを描く

もう一つのアプローチは「物語」の力を活用してデータを表現することです。始まり・中間・終わり、そして、状況・危機・解決の構造を用いて、トレンドの出現や課題の克服について説明します。こうすることで、調査の文脈や、なぜその方法を採用したのかを理解しやすくなります。 

4.   インサイトを盛り込む

数値や割合でデータを提示するだけでなく、必ずそのデータから得られたインサイトも共有しましょう。インサイトは、アンケートデータに知識やアイデアを盛り込むことで生まれるため、データそのものよりも印象的で理解しやすいです。インサイトを通し、推奨される行動がわかったり、2つの異なるデータポイントの関連性を分析するきっかけにもなり得ます。

データ分析でよくある間違いと回避の方法

1.   アンケート結果を急いで解釈してしまう

データが予想していた結果を示したり、当初の仮説を裏付けるように見えると、ついつい判断が早まってしまいます。ここでは、統計学を活用してアンケート報告が統計的に有意であること、また現実に基づいたもので偶然ではないことを確認することが重要です。サンプルサイズが小さいほど、偏った結果や偶然の結果が生じる可能性が高まります。

2.   相関関係を因果関係と誤認してしまう

「相関関係は因果関係ではない」という言い回しを聞いたことがありますか?これは間違った認識ではなく、2つの独立した変数間の関連性を、互いの因果関係と誤認することは、リサーチの領域でも危険な「落とし穴」だと言われています。結果が相関していても、一方の変数が他方に直接的な影響を与えるとは限りません。

例として、測定されていない共通の変数が存在する時、それらが相関する変数間の「欠落したリンク」として機能する場合があります。ビーチでアイスクリームの販売数が増加すると、日焼け止めの販売数も増加するかもしれませんが、これはアイスクリームが日焼けのリスクを高めるからではありません。第三の変数である「日差し」が、日焼け止めの使用とアイスクリームの販売の両方に影響を与えるからです。

3.   質的な自然言語データの複雑さを理解していない

人間の言語は複雑であり、音声やテキスト形式のアンケートデータを分析することは、語彙をポジティブまたはネガティブなコードにマッピングするほど簡単ではありません。最新の AI ソリューションはさらに一歩進んで、人間の言語に含まれる意味、感情、意図を明らかにすることができます。

定性的なデータをAIの解釈に委ねるということは、ソフトウェアが人間のように言語を理解する能力に依存しているということであるため、ここでは文脈や会話のダイナミクスを考慮する必要があります。また、アンケートにおける自然言語データを分析するためのソフトウェアに投資する場合、アンケート回答者が伝えようとしていることをより深く理解する感情分析機能を備えていることを確認しておきましょう。

アンケート分析ツール

継続的にデータインサイトプログラムを実施する計画している場合、(当社はその実施を推奨します)、まずアンケートを実施し、結果から価値ある洞察を効率的に抽出するためのツールを準備しておくことが重要です。

さらに、そのツールが適切なタイミングで適切な人々に、適切な形式で結果を共有できる機能を備えていると理想的です。以下で、アンケート分析ソフトウェアプラットフォームを選ぶ際の注目すべきポイントを挙げてみます。

  • 初心者でも使いやすい
    トレーニングや専門知識が最小限で済むソフトウェアを選ぶことができれば、時間と労力を節約しつつ、体験管理プログラムに参画できる人の数を最大化できます。ユーザーフレンドリーなインターフェース(ドラッグアンドドロップなど)、シンプルなメニュー、自動化されたデータ分析機能など備わっているかがポイントです。
  • あらゆるプラットフォームに対応している
    ツールを特定の端末に限定せず、モバイル、デスクトップ、タブレットなどに対応したクラウドベースのプラットフォームを選択しましょう。
  • 既存のシステムと統合している
    独立した分析ツールだけを使っていると、不要な作業が増えてしまいます。API経由で既存のシステムに直接接続できるソフトウェアツールを使用すれば、エクスポート、変換、貼り付け、印刷などの手間を省けます。
  • 統計分析機能を搭載している
    データ処理と表示だけでなく、統計ツールを活用してアンケート結果を精緻化し、数クリックで深いインサイトや将来の予測を生成できるシステムを選択しましょう。
  • トップレベルのサポートを提供している
    トップレベルのアンケートデータツールとは、組織の目標と成長に合わせてスケールし、適応しているものです。常に、利用者の質問に回答し、課題にマッチしたソリューションを提案し、ツールの利用価格に相当するサポートを提供しているかを確認しましょう。

クアルトリクスチームからのアドバイス

クアルトリクスは、これまで数多くのアンケート調査プログラムを実施してきました。一般的なアンケートデータ分析ガイドには載っていないようなアドバイスをいくつかご紹介します。アンケート分析が的を射た結果となるような、おすすめの方法を挙げてみます。

見出しを作成する

アンケートを成功させる最も重要なポイントとして、目的を明確にすることが挙げられます。アンケート質問を作成する前に、調査で明らかになった内容の見出しをサンプルとして作成しましょう。見出しのサンプルは、アンケートから得られる主なデータポイントになるようにします。例として、次のような見出しが考えられます:

  • 旅行者が当ホテルに宿泊する際の最大の懸念はXです
  • 当ショールームを訪れる人のX%は、最初の10分以内に販売員から声をかけられることを希望しています
  • 食事にくるお客様は、新しいランチメニューを古いメニューよりもX%高い確率で選択します

データが結果にどのように表示されるかを示す模擬チャートをスケッチしてみるのも良いでしょう。結果を最初に「作成」して、その結果をもとに、必要なデータを取得するための質問を設計することもできます。

直感的なデータを大切に

私たちはデータ主導型社会に生きており、マーケティングはデータ主導型のビジネス機能となります。そのため、定性調査定量データと重ねて活用することも重要だと言えます。データから得た知識と直感で得た知識を組み合わせることを、ぜひとも恐れないで行ってみて下さい。

これが「直感的なデータ分析」です。直感を信した上でデータを検証し、再び直感を確認しましょう。調査テーマに関する個人的な経験があれば活用しましょう。データを補強する定性調査があれば、活用すべきです。

これから始めるアンケートを情報を組み合わせた物語を構成する星座の一つと考えて、利用できるすべての情報を活用しましょう。ただし、統計的に意味のあるアンケート結果を示す場合と、異なるソースから情報を得た場合かを、必ず回答する人に明確に伝えるようにして下さい。  

プレスリリースのサンプルを作成し、行動を促す

アンケートの最大の課題が、その成果を実践に移すことです。これは「知と行動のギャップ」と呼ばれ、組織が認識していても実践に移すことが難しい状況を指します。

アンケートを通じて何らかの変化をもたらす方法として、6ヶ月後の日付でプレスリリースを作成し、アンケート結果に基づく全変更を誇らしげに発表する方法があります。例えば、製品に追加された3つの新機能を紹介する、技術サポートの新たなアプローチを説明する、またウェブサイトの改善点を詳細に説明する、というようなものです。

6ヶ月後にチームを集めプレスリリースを一緒に読んでみて下さい。そして、アンケート結果に基づいた行動を起こしたかを確認しましょう。

アンケート結果を適切に整理する

情報というものは、人それぞれ異なる方法で消化されます。例えば、大袈裟な表現かもしれませんが、ある人はアンケート結果を1万メートルの高さから俯瞰したいと思うかもしれませんし、一方で、ある人はゴム長靴を履いてでも、できるだけ深い部分まで掘り下げたいと考えます。そのため、アンケート結果を異なるアンケート消費者のタイプに分けて整理する必要があります

アンケート結果の分析結果を5つの方法で整理しましょう:

  • 1ページのエグゼクティブサマリー(主要なインサイトを要約)
  • 主な統計データを一覧にした統計シート(1ページでまとめる)  
  • データの可視化を盛り込んだ共有可能なスライドデッキ(単独で理解できるか、または対面でプレゼンテーションする際にも使用可能)  
  • チームメンバーがデータをフィルタリングし、DIYで深く掘り下げられるライブダッシュボード(すべての調査データを含む)  
  • 上記で説明した「模擬プレスリリース」  

アンケートデータの分析方法

アンケート結果を報告をすることで、行った仕事がどれだけ価値があるものかを証明できます。統計分析の種類について詳しく学んだり、以下の分析タイプから適切なものを選んで、当社Qualtricsが推奨するツールをチェックしてみましょう。

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