職場における従業員エンゲージメント:定義とガイド

Sep 30, 2026

このガイドでは、従業員エンゲージメントについて知っておきたいことをすべて紹介します。自社における従業員エンゲージメントを理解し、従業員の意欲を高めるために必要な取り組みを見つけ、最終的に会社の成功につなげるために必要なツールと情報を提供します。

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ノートパソコンと手帳を前にしたデスクで、1対1の会話中に微笑む女性。

従業員エンゲージメントとは? 

従業員エンゲージメントとは、従業員が組織の目標達成にどの程度貢献しようと考えているかを示すものです。従業員がどのように考え、感じ、行動しているか、そして自分の会社、仕事、チームに対してどのような感情的なつながりを持っているかによって、その度合いを確認することができます。

当社の「2024年 従業員エクスペリエンス・トレンドレポート (EN)」によると、米国の従業員の73%が、自分の仕事や職場にエンゲージしていることが分かりました。世界全体では、68%の従業員が職場でエンゲージしていると回答しています。

無料eBook:2026年 従業員エクスペリエンス・トレンド 

なぜ従業員エンゲージメントが重要なのか?

調査によると、従業員エンゲージメントが高い人は、より熱心に仕事に取り組み、問題解決に積極的になり、より早く成長・能力開発を進め、周囲の人とうまく協力し、会社に長くとどまる傾向があります。

これらすべての要素は測定可能なビジネスへの影響をもたらし、組織の成功にもつながります。

  • パフォーマンスの向上 – SHRMの調査によると、仕事にエンゲージしている従業員は、会社が目標を達成するために貢献する可能性が高くなります。
  • 従業員の定着率向上 – 『Oxford Handbook of Positive Psychology at Work』によると、エンゲージしている従業員は、組織を離れる可能性が87%低くなります。これは、人材の採用やトレーニング、そして新しい従業員が十分な生産性を発揮できるようになるまでにかかる時間など、HR担当者が負担する従業員離職コストの削減につながります。
  • 仕事への満足度向上 – 従業員が仕事に満足していると、職場の企業文化もより良いものになります。
  • 収益の増加 – Gallupによると、エンゲージメントの高い従業員は、21%高い収益性に貢献しています。また、エンゲージメントの上位20%に入るチームでは、欠勤率が41%減少し、離職率も59%低下しています。つまり、ビジネスにとってより良い成果につながります。
  • より良い顧客体験 – 同じGallupの調査では、職場でのエンゲージメントが高いことにより、顧客評価が10%、売上が20%向上することが示されています。これはさらに…
  • 顧客ロイヤルティと顧客維持率の向上 – エンゲージメントの高い従業員は、より良い顧客体験を生み出し、その結果として顧客ロイヤルティや顧客維持率の向上につながります。
  •  

なぜ従業員エンゲージメントだけでは十分ではないのか 

従業員エンゲージメントは、これまで説明してきた理由から非常に重要であり、良いことでもあります。

しかし、それだけでは全体像を把握することはできません。

考えてみると、従業員はエンゲージしていても、

  • それでも組織を辞めたいと思っている
  • それでもバーンアウトのリスクがある
  • それでも自分が組織の一員であるという帰属意識を持てない
  • それでも使いにくいテクノロジーや複雑な業務プロセスに苦労している

ということがあります。

もはや、エンゲージメントだけを測定するだけでは十分ではありません。

指標としてのエンゲージメントだけでは、従業員が日々の仕事の中でどのような体験をしているのか、その全体像を把握することができないからです。

組織がより良いビジネス成果を生み出すためには、従業員が職場で経験していることを包括的に理解する必要があります。

それが、従業員エクスペリエンス(EX)です。

優先順位は変化します。ビジネスリーダー、マネージャー、チームは、その変化に対応していく必要があります。そのため、年1回のエンゲージメント調査だけでは、もはや十分ではありません。

すでに多忙な従業員の負担を増やすことなく、エンゲージメントだけではなく、より多くの要素を、より頻繁に測定する必要があります。

つまり、「より多くを測定しながら、負担はより少なくする」ことが求められています。そこで重要になるのが、次の取り組みです。

従業員エンゲージメント戦略 

従業員エンゲージメント施策から、従業員エクスペリエンス(EX)へ視点を変える

サービス経済の成長によって従業員エンゲージメントへの注目が高まったのと同じように、「エクスペリエンス・エコノミー」の時代には、「従業員エクスペリエンス」へと考え方が移りつつあります。

従業員エクスペリエンスとは、従業員が働く中で経験することを、従業員ライフサイクル全体にわたって包括的に捉える考え方です。

そして、重要なのは、そのエクスペリエンスを提供するのは会社であるということです。企業文化や企業のミッションは、優れた従業員エクスペリエンスを支え、促進し、従業員が力を発揮できる環境をつくる必要があります。

現在、成功している組織は、従業員がどのように感じているかを年1回、あるいは年2回だけ確認するのではありません。

従業員ライフサイクル全体を通じてフィードバックを集める「従業員リスニングプログラム」を実施しています。これを「エクスペリエンス・データ(X-data)」と呼び、従業員が経験することを全体的に理解することを目指します。

従業員エクスペリエンスの主要なKPIを理解する

企業が優れた従業員エクスペリエンスを提供できているかを確認するために、以下の指標を追跡する必要があります。

エンゲージメント(最も重要なKPI) 

エンゲージメントは、今でも従業員を測定するうえで最も重要な指標です。

パフォーマンス、顧客満足度、定着率、強い企業文化、イノベーションなど、組織の成果と強く結びついています。

エンゲージメントでは、従業員の以下の点を測定します。

  • 自社を他の人に勧めたいと思う可能性
  • 期待以上の努力をしようとする意欲
  • 仕事で達成感を得ているか

定着意向

もともとはエンゲージメントの一部として扱われていた指標で、従業員がどのくらいの期間、現在の組織で働き続けたいと考えているかを測定します。

体験と期待のギャップ

従業員が、職場でどの程度自分の期待が満たされていると感じているかを確認します。

回答からは、それぞれの従業員が持つ異なる期待を反映した、独自の視点を得ることができます。

データを収集した後は、組織が従業員の期待を「上回っている」「満たしている」「下回っている」のかによって結果を分類し、従業員の体験の違いを簡単に分析できます。

インクルージョン

インクルージョンは、ポジティブな企業文化とネガティブな企業文化を分ける重要な要素になっています。

インクルーシブな組織は、よりイノベーティブで生産性が高く、従業員の定着率も高い傾向があります。

このKPIでは、以下を評価します。

  • 帰属意識
  • 自分らしくいられること
  • 公平性

ウェルビーイング

パンデミック以降、仕事とプライベートの境界がますます曖昧になっているため、この重要な指標はさらに重要になっています。

従業員がバーンアウトやプレゼンティーイズム、そして生産性の低下に陥るリスクを避けるためにも、企業はウェルビーイングを支える職場環境をつくることが重要です。

このKPIでは、従業員の以下の点を測定します。

  • エネルギー
  • 前向きな気持ち
  • 人間関係

従業員エクスペリエンスを左右する主要な要因を理解する

「ドライバー」とは、5つのKPIに影響を与える従業員エクスペリエンスの要素です。

EXを左右する主な要因には、以下のようなものがあります。

アンケートを活用して従業員エクスペリエンスのデータを収集する 

組織における従業員の在籍期間全体、つまり「従業員ジャーニー」を考えてみましょう。そこには、面接、新入社員のオンボーディング、パフォーマンスレビューなど、さまざまな重要な節目があります。また、キャリアを通じて実施されるさまざまなアンケートもあります。

従業員エクスペリエンスに関するデータを収集するために、さまざまなアンケートや従業員リスニングの仕組みを活用できます。

  • 継続的な従業員フィードバック(Always-on employee feedback) – 従業員が必要なときにいつでも匿名で問題を提起し、フィードバックを提供できる仕組みです。
  • アドホック・アンケート – 組織変更や仕事への満足度など、特定の取り組みについて、そのタイミングに合わせてフィードバックを収集します。
  • 従業員ライフサイクル・フィードバック – 会社での従業員ジャーニーにおける重要な節目で、従業員の意見を収集するイベント連動型のフィードバックです。候補者、新入社員、オンボーディング、退職、トレーニングに関するフィードバックなどが含まれます。
  • 多面評価(Multi-rater assessments) – パフォーマンスや能力開発に関する評価で、360度レビューや、同僚、マネージャー、直属の部下からのフィードバックを簡単に収集できます。
  • 全社型エンゲージメント調査(Census engagement surveys) – 年1回または年2回実施する、従業員エクスペリエンスを幅広く掘り下げる調査です。エンゲージメントの高い従業員を生み出す主な要因を理解し、改善すべき領域を特定できます。

それぞれのアンケートは、フィードバックを収集し、エンゲージメントを左右する主な要因を理解するとともに、そのエクスペリエンスを改善するための機会となります。

従業員エクスペリエンスを重視する先進的なリーダーは、従業員の離職率、福利厚生プログラムの利用状況、社内のアフィニティ・グループへの参加状況などの業務データ(O-data)も考慮します。

これらをエクスペリエンス・データ(X-data)と組み合わせることで、HRリーダーは従業員が経験していることを、より包括的に把握できるようになります。

適切なインサイトを、適切な人に届ける

どのインサイトを誰が受け取り、それをどのように行動につなげるのかを明確にしておくことが重要です。

データは、収集されたフィードバックに対して実際に行動できるステークホルダーに届けなければなりません。フィードバックを提供したにもかかわらず、その後何も変わらないことほど、従業員を失望させるものはありません。経営幹部にはマネージャーとは異なるインサイトが必要です。また、HRリーダーには、それとはさらに異なるインサイトが必要になります。

従業員エンゲージメント調査:ステップごとの進め方 

1. まずはアンケートを設計する 

効果的なアンケートを設計することは、従業員エンゲージメント戦略の重要な一部です。できるだけ良い結果とデータを得るためには、慎重に検討する必要があります。

まず大切なのは、目的を明確にして設計することです。一度立ち止まって、「何を測定したいのか」「なぜそれを測定するのか」「誰からフィードバックを集めるべきなのか」を明確にしましょう。そうすることで、会社全体のビジネス戦略や人材戦略との整合性を保つことができます。

そして、集めたフィードバックから必要なインサイトを得て、実際の行動につなげ、最終的に従業員エクスペリエンスの改善へとつなげられるようになります。

最初の段階では、アンケートの構成をシンプルで直感的なものにしましょう。従業員が質問にどう答えればよいのかを理解でき、マネージャーもレポートをどのように読み取ればよいのか分かる必要があります。

目指すのは、できるだけ多くの従業員が、エンゲージメント調査の結果を「理解し、行動に移す」ことです。

始める前に、以下の点についても考えておきましょう。

  • 誰の意見を含める必要があるのか、そして誰の意見は必要ないのかを決める(意見を聞かない人には、その理由を説明して期待値を調整する)
  • 最初の段階で、アンケートへの回答期限と、データをまとめるまでの期限を明確に設定する
  • 最終承認を行う責任者を1人決める。また、承認プロセスに関わる全員に「最終版」と言ったら、それが本当に最終版であることを明確にする
  • 「あると良い質問」と「必ず必要な質問」を区別する
  • 従業員エンゲージメント調査をあまり多くの人で設計しない

2.  従業員に聞くべき適切な質問を考える 

従業員エンゲージメント調査は、組織が抱える課題やエクスペリエンスのギャップを見つけるだけではありません。エンゲージメントの高い従業員から見て、自社がうまくできていることを明らかにする役割もあります。従業員エンゲージメントを改善するためには、質問によって従業員エクスペリエンスについて役立つインサイトを得られるようにすることが重要です。

質問は、主に3つの重要な領域をカバーする必要があります。

従業員エンゲージメント

これらの質問はアンケートの最初に配置し、以下の点を測定します。

仕事への関与、期待以上の努力をする意欲、会社への誇り、そして組織を他の人に勧めたいと思う意欲です。

コアテーマ

これらは、従業員エンゲージメントを生み出したり、逆に低下させたりする可能性のある職場環境について尋ねる質問です。

具体的には、自律性と権限付与、キャリアアップ、コラボレーション、コミュニケーション、リーダーシップ、評価・承認、リソース、戦略、マネージャーからのサポート、トレーニングや能力開発などについて質問します。

追加テーマ

その時点での会社や市場の状況によっては、さらに別のテーマについて質問したい場合もあります。

従業員エンゲージメント調査のテンプレートには、追加できるテーマもいくつかあります。

ただし、すべてを詰め込むのは避けましょう。関連性のあるテーマだけを選び、エンゲージメント調査が複雑になりすぎないようにすることが大切です。

3. 測定したい主要な要因を特定するwant to measure

次のステップは、測定したいテーマを明確にし、それらのテーマに対応する従業員エンゲージメント調査の質問を作成することです。目安として、従業員エクスペリエンスに関連する質問を30~50問程度設定するとよいでしょう。また、従業員の属性(デモグラフィック)を記録できるようにすることも忘れないでください。

自律性/権限付与 

その役割において、従業員は十分な権限を与えられ、仕事の中で新しいアイデアを生み出し、革新的に取り組めていますか? 

キャリアアップ 

社内で成長し、スキルやキャリアを伸ばす機会がありますか? 

コラボレーション 

障害や対立を感じることなく、他のチームや同僚とスムーズに仕事ができますか? 

コミュニケーション 

会社で何が起きているのかについて十分な情報が提供され、自分の意見や声に耳を傾けてもらえていると感じますか? 

会社のリーダーシップ

従業員は、会社の上級リーダーを信頼し、その方針や判断を支持していますか?  

評価・承認 

自分の仕事が評価され、努力や貢献が認められていると感じますか? 

リソース 

与えられている設備やツールによって、仕事を円滑に進めることができていますか?

戦略との整合性 

会社が目指している方向性と、自分がその中でどのような役割を担っているのかを理解し、共感していますか? 

サポート型マネジメント 

マネージャーは、チームが成功できるように十分なサポートをしていますか?

トレーニングと能力開発 

仕事をするために必要なトレーニングを十分に受けていますか? 

顧客重視 

顧客を中心に考える組織で働いており、必要なことを実行するための権限が与えられていますか?

ダイバーシティ&インクルージョン 

組織は、すべての従業員に対して公平で、誰もが受け入れられる環境だと感じますか? 

給与・福利厚生 

自分の貢献や成果に対して、公平な報酬を受け取っていると感じますか?

製品・サービスの品質 

自分自身、または会社が顧客に提供しているものに価値があると信じていますか? 

安全性 

従業員の安全が、会社にとって最も重要なことの一つだと感じますか?

社会的責任 

会社は社会的責任を果たしており、意義のある目的を持った企業だと感じますか? 

ワークライフバランス 

会社は、仕事とプライベートの間で、自分に必要なバランスを保てる環境を提供していますか?

業界標準に沿って、従業員エンゲージメント調査では、すべての項目に5段階のリッカート尺度を使用することをおすすめします。

同意尺度: 「非常にそう思う」から「まったくそう思わない」まで

評価尺度: 「非常に良い」から「非常に悪い」まで

優れた従業員エンゲージメント調査の質問例

これらの効果的な従業員エンゲージメント調査の質問例を使うことで、現在の従業員満足度のレベルを把握しやすくなります。上記で紹介した主要なエンゲージメントテーマのいくつかをカバーしていることにも気づくでしょう。

  • 私の仕事は、個人的な達成感を与えてくれる(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)
  • 私の仕事では、自分のスキルや能力を十分に活かすことができる(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)
  • 私の仕事量は無理なく対応できる範囲である(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)
  • この会社には、キャリアアップの良い機会がある(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)
  • 私は、働いている職場の物理的な環境全体に満足している(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)
  • 私のマネージャーは、私を尊重して接してくれる(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)
  • 私は、この会社を知人に「働くのにとても良い会社」として推薦したい(「非常にそう思う」~「まったくそう思わない」)

良くない従業員エンゲージメント調査の質問例

従業員エンゲージメント調査の目的は、正確な回答を得ることと、従業員からのフィードバック回答率を高めることです。

質問が分かりにくかったり、回答するのが難しかったり、負担が大きすぎたり、個人的すぎたりすると、アンケートが途中で放棄されたり、調査そのものの信頼性が損なわれたりする可能性があります。

これまでに見てきた、従業員エクスペリエンスに関する良くない質問には、次のようなものがあります。

  • 仕事での出張は、パートナーとの関係に影響しますか(パートナーがいる場合)?
    個人的すぎて、プライバシーに踏み込みすぎています!
  • あなたのマネージャーは、他の従業員よりも一部の従業員を優遇しているように見えますか?
    誰のこと? 従業員は答えるのを怖がり、同僚について告げ口することも避けるでしょう。
  • 過去1年間、会社で働いてみて、どのような経験をしましたか?
    どこから答えればいいのでしょう? 長い文章を書いてほしいのでしょうか? あまりにも長く、回答する負担が大きすぎます。
  • 1~10の尺度で、あなたのマネージャーがチームをどれくらい公平に扱っていると思いますか?(1=非常に不公平、10=非常に公平)
    「公平」という概念は主観的なものです。特に、自分以外の人に対する扱いまで評価するよう求められているため、1~10の尺度で正確に評価することは困難です。明確な答えを出せないため、意味のある質問になりません。
  • YTDで、私たちはどのKPIsをB2Bで達成したと思いますか?
    そもそも、これは何を意味しているのでしょう?(つまり「年初から現在までに、どの主要業績評価指標をB2Bで達成したと思いますか?」という意味です。)アンケートでは専門用語や略語は避けましょう。略語を使わなくても、かなり分かりにくい質問です。

従業員エンゲージメント調査チェックリスト

従業員エンゲージメントを評価する際に必要なことは、組織によって異なります。

そのプロセスをスムーズに進めるために、私たちはアンケートテンプレートを作成し、従業員エンゲージメント調査を実施するための手順をまとめました。

ここでは、実施すべきタスクと役立つヒントを紹介します。

アンケートを開始する 

 無料の従業員エンゲージメントアンケートテンプレートをお試しください 

誰が内容を確認・承認するかを決める t

複数の担当者やチームに内容を確認してもらうことは大切ですが、最終的な承認者は1人のリーダーに絞りましょう。最終的な質問項目が決まった後、長い承認プロセスになるのを防ぐことができます。 

明確な期限と対応期間を設定する 

回答者、データ分析担当者、リーダーなど、関係者全員について明確な期限と対応期間を設定します。 

課題の優先順位を決める際に主要なリーダーを巻き込む 

ステークホルダーから意見やアイデアを集め、組織が必要としていることをより深く理解しましょう。事業責任者たちは、組織を成功させるために、従業員に何を求めているのでしょうか?

エンゲージメントのカテゴリーを確認・カスタマイズする 

自社に関連性がないと思うカテゴリーは削除し、新たに追加したいカテゴリーがあれば加えましょう 

質問内容を確認する

残した各カテゴリーについて、質問内容を確認します。

「あると良い質問」と「必須の質問」を区別する 

自社のニーズに合わせて質問内容を調整しましょう。各カテゴリーには、少なくとも3つの質問を残すようにします。 .

アンケートに必要な定義を含める 

たとえば、多くの企業では「あなたのマネージャー」「あなたのチーム」「経営陣」「この組織」などの定義を設定し、回答者が同じ基準で質問に答えられるようにしています。これらはアンケートの冒頭に表示したり、アンケートサービスによっては、質問の上にカーソルを合わせた際に表示したりできます。  

アンケートを確認・承認に回す 

通常、2〜3回程度の修正・調整を行うことを想定しておきましょう。完了までに少なくとも2週間程度かかる場合があります。 

アンケートを実施する 

できるだけ多くの回答を集めるためには、適切な方法で従業員にアンケートを実施し、会社全体の従業員に回答を依頼しましょう。また、回答率をしっかり確認することも重要です。従業員がフィードバックを提供する十分な機会を持てるよう、アンケートは2〜3週間ほど回答可能な状態にしておく必要がある場合もあります。

結果を分析する

データが集まったら、次はそれをインサイトへと変えていく必要があります。

適切な分析を行うことで、エンゲージメントなどの重要な指標を左右している要因を把握でき、どこに改善の重点を置くべきか、そして従業員のエンゲージメントを高めるには何をすべきかが分かります。

従業員エンゲージメントの調査で使われる最新の手法の一つが、キードライバー分析です。これは、従業員体験に最も大きな影響を与えている主要な要因を明らかにする統計的な分析手法です。

キードライバー分析では、エンゲージメントを左右する要因、それぞれの重要度、そして従業員がそれらをどのように評価しているかを、分かりやすい形式で確認できます。

考え方としては、「影響度が高いのに評価が低い」要因に重点的に取り組むことで、従業員のエンゲージメントを高めるうえで最も大きな効果が期待できる領域を改善していくというものです。

データからストーリーを伝える

画面いっぱいに並んだ大量の数字や統計を見て、ワクワクしたり、やる気が湧いたりする人はほとんどいません。しかし、そこに説得力のある魅力的なビジュアルストーリーを組み合わせれば、見る人の関心を引き、意欲や行動を促すことができます。

データにストーリーを加えることで、それを見る人に感情的なインパクトを与えることができます。

データの結果を強く印象に残すビジュアルストーリーを作るには、次の3つが重要です。

  1. まず、適切な質問から始める: データは何を伝えているのか? 誰がこのデータを見る必要があるのか? それを適切な対象者にどう伝えればよいのか? そして、そのデータをどのように活用すれば変化を生み出せるのか?
  2. 対象者を理解する: 相手はどの程度の知識を持っているのか? どのくらい専門的な内容を理解できるのか? そのテーマにどの程度慣れているのか? こうした点を理解することで、ビジュアルストーリーをどのように設計するかが見えてきます。
  3. とにかくシンプルにする: 人は情報をできるだけ早く、簡単に理解したいものです。一度に多くのことを伝えようとしないようにしましょう。データや情報を整理し、伝えたいポイントに必要な重要情報だけに絞ります。そして、次のポイントを伝えるために次のビジュアルを作ります。一度にすべてを伝えようとするのではなく、ストーリーを一つの章ずつ組み立てていくイメージです。

より良いストーリーテリングによって、データから得られたインサイトをより大きなインパクトにつなげることができます。

従業員エンゲージメントを測定する

では、従業員のエンゲージメントにつながる要因とは何でしょうか? 私たちは、従業員エンゲージメントを次の3つの要素を組み合わせた総合スコアとして測定しています。

  • Recommend(推奨): 「私は、知り合いにこの会社を働きやすい会社として推薦したい」
  • Accomplish(達成感): 「自分の仕事を通じて、個人的な達成感を得ている」
  • Motivate(モチベーション): 「この会社は、通常求められる以上の貢献をするよう私を動機づけている」

これらの各項目からスコアを算出し、それらを組み合わせることで、従業員エンゲージメントの総合的な指標を得ることができます。

従業員エンゲージメントを高める方法

従業員エンゲージメントを高める最も効果的な方法は、得られたインサイトを実際の行動につなげることです。ここでは、従業員エンゲージメントに関するインサイトを、従業員にとって意味のある変化や満足度の向上につなげる方法をご紹介します。

従業員エンゲージメントを高めるための方法には、科学的なアプローチがあります。しかし、残念ながら、すべての企業にそのまま当てはめられる決まった方法はありません。重要なのは、自社のキードライバーと企業固有の状況を理解し、最も大きな効果が期待できる部分に対して行動を起こすことです。

改善に取り組む方法としては、大きく2つの戦略があります。組織全体で変化を起こす方法と、個々のチーム内で変化を起こす方法です。

多くの場合、この両方に取り組む必要があります。

  • 組織レベルでは、 リーダーシップチームと協力し、組織全体の従業員に影響を与える主要な要因を特定します。
  • チームレベルでは、 ここで最も大きなインパクトを生み出すことができます。キードライバーの大部分は、直属の上司が改善できるものです。たとえば、キャリア成長の機会、職場で発生する問題の解決、目標や業務内容の明確化などが挙げられます。

従業員エンゲージメントプログラムを進化させる 

従業員エンゲージメントプログラムは、固定されたものではありません。従業員の構成が変化したり、エンゲージメント戦略が成熟したりするにつれて、時間とともに進化していきます。もし、長期間にわたって従業員エンゲージメントプログラムを運用しているのであれば、以前ほど回答や期待する結果が得られなくなっていることに気づくかもしれません。これは単純に、プログラムを見直すタイミングが来ているということかもしれません。ここでは、できることをご紹介します。

質問内容を見直す 

現在使用している質問を詳しく確認しましょう。一部の質問は、すでに不要になっていたり、関連性がなくなっていたりするため、削除する必要があるかもしれません。特に、次のような質問に注目してください。

  • 年々、非常に高いスコアを獲得している
  • 回答をスキップされることが多い(質問が関係ない、または分かりにくいことが理由かもしれません)
  • 行動につなげたり、対応したりできないものになっている ― すべての項目には、それに対するアクションと必要なリソースが結びついているべき
  • 自社にとって、もはや関連性がない、または古くなっている

レポートの見直しにも目を向ける 

経営層やチーム向けに作成しているレポートが、どれほど効果的でインパクトを与えているかを評価し、改善できる部分を確認しましょう。次の点を確認してください。

  • レポートの対象者が誰なのかを把握し、それぞれに適切な形で情報を届けられるようにする
  • 必要な変化を実現できるよう、マネージャーを支援するためのリソースを用意する
  • より大きなインパクトを与えるため、動画やアニメーションなど、別の形式で結果を伝えることも検討する

実施頻度を見直す 

エンゲージメント調査を実施するタイミングは、良い回答率を得るうえで非常に重要です。通常、年1回の調査を実施している場合は、次の点についても検討してみましょう。

  • 年に1回以上、従業員アンケートを実施することによる大きなメリット(1年の間に、多くのことが変化します)
  • より短く、より頻繁に従業員アンケートを実施するほうが、自社のビジネスのリズムに合っているのではないか

2020年のGlobal Trends Reportによると、雇用主が従業員からのフィードバックを「非常にうまく」行動に移している場合、その従業員のエンゲージメントは、フィードバックをうまく活用していない雇用主の従業員と比べて2倍高くなっています

エンゲージメントをパーソナライズする

アンケートを通じて、個々の従業員とより良く関わる方法を考えてみましょう。たとえば、次のような方法があります。

  • アンケート完了後、それぞれの従業員が自分の回答結果の概要を確認できる個別レポートを用意する
  • 従業員が結果を確認できる共通の場所を用意する、または結果を全体で共有する
  • メールだけに頼らず、他に利用できるプラットフォームなど、別のコミュニケーションチャネルも活用する

ブランディングを刷新する

色や機能、デザインを新しくして、アンケートを今の時代に合った、関連性の高いものに見直しましょう。

社内にクリエイティブチームがあるなら、新しいブランドやテーマのデザインを任せてみるのもよいでしょう。プログラム自体に、印象に残る名前は付いていますか?

必要に応じて、オンライン上のブランディングやサイトのコードも刷新しましょう。WebサイトをCSSでデザインできる社内の担当者がいる場合は、その人たちに協力してもらい、アンケートにも一貫性のあるテーマを取り入れることができます。

従業員エンゲージメントの未来  

従業員エンゲージメントソフトウェア 

従業員の体験を偶然や推測に任せるのではなく、従業員エンゲージメントプログラムに投資しましょう。

従業員エンゲージメントソフトウェアとは、従業員の満足度、エンゲージメント、仕事への関与、モチベーション、生産性を測定・追跡し、最終的に改善するために設計されたデジタルツールです。

「エクスペリエンス・マネジメント(XM)」プログラムと呼ばれることもあります。優れたエンゲージメントプログラムを使えば、エンゲージメントを左右する主要な要因を特定したり、エンゲージメントに最も大きな影響を与えるアクションを自動的に見つけ出したりするなど、複雑な分析も簡単に行えるようになります。

さらに、優れたプログラムでは、分析結果を組織の階層構造に紐づけ、マネージャーの受信トレイに直接届けることができます。これにより、マネージャーはすぐに対応を始め、チームの改善につなげることができます。

主な機能には、次のようなものがあります。

  • 従業員フィードバックアンケート
  • 従業員表彰・認識ツール
  • コミュニケーションプラットフォーム
  • エンゲージメント分析
  • 実行につながるインサイト

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